ライブドアとフジテレビ

ライブドア、仮処分を申請 新株予約権発行差し止め
http://www.asahi.com/business/update/0224/123.html

私の専門外の話題(大学3,4年生のときは、学部の商法ゼミに所属して、商法得意だったんですけどね)なので、専門外の弁護士による感想、ということで。
既にこのブログでも書いたように、私は、堀江氏の狙い、というものが今ひとつよくわかりません。フジテレビが持っているコンテンツを狙っているのかな、と感じていますが、一連の動きを見ていると、それだけのことで、あれほどの資金を使い多大な労力を使うかな、とも感じており、正直言って、よくわかりません(まあ、わからなくても良いのですが)。
ただ、ニッポン放送株を大量に取得した経緯については、詳細がわからないので断定はできないものの、適法な範囲内で行ったことであれば、非難されるいわれはないのではないかと感じています。目的を達成するため、一気に大量の株式を取得しようとして、密かに動くこと自体を、許されないことだ、とは言えないでしょう。
これに対して、フジテレビ側の動きには、首を傾げるようなことが多いというのが実感です。不意を突かれて狼狽しているのだと思いますが、ニッポン放送株主というのは、ライブドアやフジテレビだけではないはずなのに(ライブドアも株主として保護されるべき利益を持っているはずです)、ニッポン放送上場廃止を口にしたり、今回の巨額新株予約権発行(それにより必然的に既存の株式は希薄化して価値は下がるでしょう)を発表するなど、既存の株主をないがしろにしているのではないかと思わざるを得ません。
フジテレビは、「明るく楽しい」という企業イメージで売ってきていますが、今回の一連の騒動で、あくまでそれは視聴者向けの「外面」であり、真の姿はこれだ、という形で、一種のイメージダウンにもつながっているような気もしています。
関係者が皆、傷つき損(それも「大損」)をして、結局、儲かったのは、どこかの外資系証券会社(六本木ヒルズ森タワーの前に、墓石みたいな邪魔くさい看板立てているところでしたっけ?)と弁護士、ということにならなければ良いのに、と思います。

フジテレビ社長が堀江社長のテレビ出演に苦言
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050224ic28.htm

また、ライブドア堀江貴文社長が今月初めまで同局のバラエティー番組「平成教育2005予備校」にレギュラー出演していたことについて、「敵対的にやっている時は出演を控えるのが筋。(当時は)キャラクターとして、エンターテインメント的にお使いごろだったのでは」と述べた。

堀江氏のテレビ出演に、なぜフジテレビ社長が「苦言」を呈するのか、さっぱりわかりません。何よりも、「エンターテインメント的にお使いごろだったのでは」という言い草が非常に失礼ですね。フジテレビの出演者に対して、フジテレビ社長がこういう「本音」で見ている、ということは、覚えておくべきではないかと思います。使えるもの、自分たちにとって都合の良いものは歯の浮くようなことを言うなどして利用する、使えないとか、都合が悪い存在になると、手のひらを返したように切り捨て「お使いごろだった」などとうそぶくようでは、長い目で見て人はついてこないと思いますね。