ネット掲示板 「匿名でも名誉棄損成立」の衝撃

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110604-00000002-rnijugo-soci

その書き込みには、麻木さん本人や、長女の名前は一文字も明記されておらず、文章自体もコピペ(≒定型文)を改変したものだったという。

今回の静岡地裁の判決は、「個人名を書き込まなくても、名誉棄損が成立する」とと司法が判断した点で、従来より一歩踏み込んだ印象をネットユーザーたちに与えたようだ。

個人名等が明記されておらず、イニシャルであったり仮名であったりしても、表現内容から特定の人や組織に対するものとわかれば、名誉毀損が成立するというのは、確立した考え方なので、特に「従来より一歩踏み込んだ」ものではないですね。コピペであっても、コピペした人が発信、表現しているものですから、名誉毀損の責任もその人が負うことになります。コピペなら名誉毀損にならないという言い訳は通用しません。
人の名誉というものは、人格権の一種として、それだけ保護されているものであり、名前を明記していなければ、コピペなら名誉毀損は成立しない、といった、何の根拠もない勘違いは改められる必要があるでしょう。

2011年06月03日のツイート

避難町民逮捕、双葉町長が義援金辞退 独断に批判噴出

http://www.asahi.com/politics/update/0604/TKY201106030614.html

警視庁によると、逮捕されたのは自称布教師見習いの男(57)。3月下旬、「除霊」名目で少女に裸の写真を自分の携帯電話に送らせたとして、5月下旬、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で逮捕された。
事件発覚以降、町には「役場ごと埼玉から出ていけ」といった苦情のメールが複数寄せられた。井戸川町長は「双葉町としてけじめをつける」と義援金の辞退を決め、今月1日、避難先の旧県立高校で開いた住民集会で報告した。

こういった不心得者がいたからといって、他の町民には何の責任もなく、なぜ、困っているのに町全体が義援金を辞退しなければならないのか、さっぱり理解できないですね。けじめといっても、何のけじめなのかも理解できません。疲労や動揺で、この町長は精神状態がおかしくなっているのではないかという気もします。
善意の義援金義援金としてきちんと受け取り町民の生活に生かさないと、困窮しているものがますます困窮してしまうでしょう。批判は当然であり、義援金辞退という間違った愚かな決定は直ちに取り消されなければならないと思います。

被災者苦しめる二重ローン問題 「せめてゼロから」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110604/dst11060410440010-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110604/dst11060410440010-n2.htm

「3人の子供と一緒に過ごせるのは10年くらい」。広々とした庭にはベンチを据え、芝を植えた。和樹さんが家庭を持ったら、もう1軒、家を建てられるようにスペースも確保した。

今は月8万円のローン返済がのしかかる。地元金融機関への支払い分の3万5千円は3カ月間、支払いが猶予されている。しかし、会社を通したローン4万5千円は給与からの天引き。勤務先も被災し月30万円以上あった義勝さんの月収は休業手当からローンが引かれた9万4千円になった。

こういった人々は、真面目に生活する中で、堅実な夢を持ち、ローンを組み家を建て一生懸命返済していたところ、思いがけない大災害で家を失い路頭に迷っているもので、こうした人々に光を当て救済するのが政治の役割というものでしょう。
バブル崩壊後の不良債権処理のノウハウなどが最大限生かされなければならないと思いますが、例えば、住宅ローン債権買取機構といった組織を、公費を投入して作り、金融機関から残債の半額程度で買い取って(金融機関は損失を無税で償却)、買い取った債権は金利なしで最大10年程度まで据え置き、その後は超低金利で50年程度までの分割返済(親子ローンも可能とする)ということにすれば、負担がかなり軽減され、二重ローンで苦しむ人々を救済できるのではないかと思います。家を失った被災者が新たに住宅ローンを組んで家を建てる場合も、そういった機構から貸し出すか、金融機関からの融資を保証し、一般の住宅ローンよりも低利で済むようにすれば、被災者にとっては楽でしょう。是非、そういった方向で早く救済策を確立、実行してほしいものです。