公認会計士試験、合格者2000人に抑制へ

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20091210-OYT1T01063.htm

企業の監査業務など会計に詳しい人材のニーズが高まることを見込み、金融庁は06年に試験制度を大幅に簡素化。現在2万人いる公認会計士を18年頃までに5万人に引き上げる計画を掲げ、07年には過去最多の4041人が合格した。しかし、監査法人や一般企業の採用数が増えず、「需給バランスが崩れた状況」(金融庁)となっていた。

司法試験と、状況が酷似しているのが不気味ですね。
需給バランスが崩れた状況では、合格者を抑制して需給バランスのこれ以上の悪化を防ぐ方法と、「資格試験」であることを重視して、資格があると認められれば合格させ後は市場に委ねる方法の、2通りがあるでしょう。司法試験に関する私の基本的な立場は後者ですが、単に「神の見えざる手」に委ねるのではあまりにも無策であり、様々な方法で潜在する需要を掘り起こしたり、法律扶助強化のため思い切って税金を投入したり、弁護士過疎地で敢えて開業しようと行った意欲的な人には税制面で優遇措置を講じるなどしてインセンティブを与えるなどといったことも併せて行う必要があると考えています。
その意味では、上記の記事にあるような公認会計士試験の今後の方向を、司法試験にも導入すべきであるとは思いません。

「QRコード」で遺跡案内へ 藍住・勝瑞城館跡

http://www.topics.or.jp/localNews/news/2009/12/2009_12600803385.html

勝瑞城館跡や周辺には多くの遺跡や文化財が残っているが、案内板などが整備されていないため、一般にはほとんど知られていない。見学者に勝瑞の歴史をより深く知ってもらうことを目的に、案内システムの開発を決めた。

こういったQRコードの利用は、なかなか便利そうであり、今後、広がりそうな気がします。
勝瑞城館跡は、ネットで検索して見てみると、中世において、一時、京都を支配した三好氏の館で、当時の様子をよく残しているとのことで、徳島にいた当時、見ておけばよかったと思いました。当時の私は、今に比べると歴史に対する認識、理解が浅く、徳島と言えば三好氏の本拠地で数々の史跡もあるのに全然見ておらず、今になって悔やんでいます。
しばらく徳島には行っていないので、行ってこういった史跡も見てみたいのですが。来年はそういう時間が持てるでしょうか。

硫黄島日本兵のDNA一致…終戦64年、遺骨帰る

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091211-00000022-yom-soci

遺骨は今月、終戦から64年余を経て故郷に帰された。「身内で焼いてあげたい」という遺族の希望に沿い、焼骨(しょうこつ)をせず、発見されたままの姿で引き渡したという。
この男性が南方戦没者のDNA鑑定で特定された第1号となるが、厚労省は「遺族の希望で名前や出身地は明かせない」としている。同省には遺族から、近く親族だけで静かに葬儀を行うと連絡があった。

「身内で焼いてあげたい」「静かに葬儀を行う」といったところに、ご遺族の感無量という心情が感じられます。
私が今まで読んだ中でも特に参考になった本の1つである

大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)

大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)

のあとがきに、

本書に掲げた多数の戦場での教訓の数々は、ひたすら祖国のためにと思いながら歯を食いしばって、正確な情報に基づかない、誤れる戦略に殉じて散華していった三百万の英霊たちの叫び声に他ならない。

とあります。この本の著者の堀栄三氏は、「不毛地帯」のモデルとも言われる人物に対し、戦後、厳しい批判を加えていましたが、その人物が、かなり苦労したとはいえ、後半生で栄耀栄華をほしいままにしたのに対し、上記の記事にあるような無言の帰国をした人、無言の帰国すらできず異国の地で野ざらしになっている人も多数いることを思うと、堀氏が言うような「誤れる戦略」の取り返しのつかなさ、歴史に正しく学び誤りを犯さないことの重要性といったことを強く感じるものがあります。
今後も、遺骨収集にはきちんと人手、費用をかける必要性も感じます。