小室容疑者、火の車で犯行主導か

http://www.daily.co.jp/gossip/2008/11/05/0001554211.shtml

借金苦にあえいでいた小室容疑者は、かつて仕手戦の舞台となった投資・建設事業持ち株会社から月利5%、単利でも年利60%になる“高利貸し”を受けていたという。特捜部は返済に切迫した小室容疑者が犯行を主導したとみて調べる。

昨日以降、仕事の合間に、いろいろな記事をネットで拾って読みましたが、正に典型的な「火の車」(巨大な火の車ですが)という状態であったようで、詐欺の動機を立証する材料には事欠かないだろうな、と思いました。
被害額が億単位の詐欺事件ということになると、今後、仮に全額が弁償されたとしても(その可能性は低そうですが)、量刑相場としては実刑(執行猶予がつかない)の可能性が高く、報道によれば自白しているということですから、残念ながら、このまま進めば、一世を風靡した小室氏が一定期間服役するということになりそうです。

梅田ひき逃げ、殺人容疑などで22歳男を逮捕 大阪府警


http://www.asahi.com/national/update/1105/OSK200811050005.html
http://www.asahi.com/national/update/1105/OSK200811050005_01.html

背中が激しく損傷しており、仰向けの状態で引きずられたとみられる。死因は引きずれらたことによる外傷性ショックだった。

車は事故現場から遺棄現場まで、血痕を路上に残して逃走。状況から一定速度を保ち、信号無視を繰り返しながら遺体を振り落とすために数回蛇行したとみられている。

記事では、「殺人と道路交通法違反(無免許運転)と自動車運転過失致死容疑で逮捕した。」とありますが、死亡という結果を、殺人と自動車運転過失致死で二重に評価している、という点がよくわからないですね。当初の衝突行為による自動車運転過失致傷と、その後の引きずり行為による殺人、ということであれば理解できますが。
引きずり行為と死亡の結果との因果関係は、今後、公判で争われる可能性があるでしょう。また、殺人罪で起訴された場合、故意(未必の故意、ということになるのかもしれませんが)も問題になる可能性が高いと思われますが、当初の衝突行為により被害者が死亡した、と、この被疑者が思い込んでいた場合、その後の引きずり行為は、「死体遺棄」という意図で行った、ということになる可能性があり、そういった状況でも殺人罪の成立を肯定できるのか、という問題が出てくる可能性もあります。
捜査により詰めなければならないポイントが多い事件、という印象を受けます。

守屋前事務次官らに判決 防衛装備品納入で収賄 東京地裁

http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008110501000015.html

4被告は起訴事実を大筋で認め、守屋被告の弁護側は「積極的に便宜供与をしていない。在職中の数々の功績を考慮してほしい」と、執行猶予付き判決を求めていた。

午前10時のNHKニュースを見ていたところ、元事務次官には懲役2年6月の実刑判決が宣告された、と伝えていました。
先日、某マスコミ関係者と話していた際に、元事務次官実刑の可能性が話題になり、私は、収賄により実刑になった厚生省元事務次官のことを覚えていたこともあって、実刑と執行猶予の可能性は、五分五分か、やや実刑の可能性が高いかもしれない、と述べました。防衛省事務次官の場合、収賄が長期間にわたり継続して行われていたようであり、しかも、国会における偽証についても責任を問われていたということで、その刑事責任が実刑判決という形で厳しく断罪されたということでしょう。

<米大統領選>オバマ氏演説「私たちはできる」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000122-mai-int

この勝利は皆さんのものだ。私は最初から大統領に最も当選しそうな候補者だったわけではない。金もなかったが、労働者たちが5ドル、10ドル、20ドルと献金してくれた。極寒の日もうだるような暑さの日も見知らぬ人の家のドアをたたいて回った人々のおかげで選挙運動は力を得た。人民の、人民による、人民のための政治が滅んでいなかったと。

リンカーン大統領の、あまりにも有名なゲティスバーグ演説の一節を引用しているところに、オバマ氏自身が、リンカーン大統領を意識し、自らの役割を強く自覚していることを感じさせるものがあります。
リンカーン大統領が、南北戦争で勝利をおさめ国家分裂の危機を乗り越えたように、オバマ次期大統領にも、様々な価値観、宗教等の違いから、統合ではなく分裂に向かいがちなアメリカを、人民の、人民による、人民のための政治といった理想の下に統合して行くという困難かつ重要な役割が期待されていると言えるでしょう。さらに言えば、衰え、ほころびが見えるとはいえ、いまなお強大なアメリカの国力を、世界平和、安定のため活用してほしいと願う人々も、世界中にいるはずです。
オバマ氏の演説をテレビで見ながら、アメリカ国民ではない私自身も、かつて同国民がリンカーン大統領に対して持ったよう大きな期待のようなものを感じる思いがしました。

今日の法廷

共同被告人(自分が弁護している被告人ではないほうの被告人)の被告人質問がずっと行われていて、後から速記録で内容はわかるものの、メモを取れる状態であれば取るのが習慣になっているので、黙々とメモをとりながら聞いていました。途中での15分程度の休憩を除くと、4時間程度聞いていたことになり、たまに目に入る女性検事もうんざりした表情でしたが、私も、かなりの疲労感がありました。どういう仕事でも同様とは思いますが、この仕事も、必要な資質として忍耐力というものが不可欠であると、裁判所を出て暗い道をとぼとぼと歩きながら感じました。