現金200万円前後授受か 文科省汚職の元部長 ゴルフ接待4、5年前から

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008040602001409.html

文部科学省幹部と業者が癒着した背景に、業界に天下る同省OBの存在が指摘されている。同省文教施設企画部や、同部と人事交流する国立大学施設担当から、多数のOBが各業者に天下り、懇親名目で任意団体を組織していた。

こういう輩は、税金にたかる寄生虫のようなものですから、寄生虫が生息できないように、この種の天下りを全面的に禁止して、それが嫌な人間は中堅クラスまでに役人を辞め自分の甲斐性で生きて行く道を選択するようにするなど、かなりドラスティックな改革を行わないと、次々とこの種の寄生虫が出てきて、きりがないでしょう。
共謀罪を成立させる前に、役人OBが3人以上で集まって現役時代に担当していた分野の仕事の話をすることを罰則付きで禁止する(どうせロクな話はしないので)、くらいのことすら、必要かもしれません。
警視庁捜査2課が手がける事件としては、なかなか幅も深みも感じられ、徹底的に解明して寄生虫駆除を目指してもらいたいものです。

「録音・録画」巡り議論、鹿児島で冤罪問題シンポ

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080406STXKG028205042008.html

ジャーナリストの鳥越俊太郎さんは「取り調べの正確性や公平性を担保するため、全面的な可視化が必要」と強調。一方で、元検事の土本武司白鴎大法科大学院長は「取り調べのすべてを録音や録画で記録すると膨大な量になる上、容疑者が真実を話しにくくなる」と反対意見を述べた。

「記録量が膨大になる」という反対論は、昔々、ビデオテープ程度しか記録媒体がなかった時代は幅をきかせていましたが、今やこれだけITが発達し、家庭ですら長時間の番組録画が可能な時代ですから、もはや反対論の根拠にはなり得ないと思います。
土本先生も、そういったITの目覚しい発達程度は頭に入れてシンポに出ないと、骨董品のお荷物扱いされかねないでしょう。いつまでも「昔の名前で出ています」では通用しなくなる日が来る、既に来ているかもしれない、ということを、誰かが教えてあげたほうが良いかもしれません。

田中元弁護士、9千万円詐欺容疑で大阪地検がきょう逮捕

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080407-00000002-yom-soci

関係者によると、田中元弁護士は手形詐欺事件で保釈中、元部下が出資法違反容疑で福岡県警の捜査を受けた貸金業者(45)の弁護を担当し、「(多額の現金を持っていることが)警察にばれるとよくない」などと持ち掛け、02年10月7日、業者から9000万円をだまし取った疑いが持たれている。
業者は04年8月、返還を求めて大阪地裁に提訴。田中元弁護士は反論せず、同年11月の判決で敗訴が確定したが、支払いに応じなかったため、業者が06年4月、田中元弁護士と現金授受に立ち会った別の元弁護士を大阪地検特捜部に業務上横領容疑で告訴した。

(業務上)横領で立件し、捜査の結果、詐欺容疑が固まり詐欺で起訴したり、逆に、詐欺で立件し犯意等に問題があって(業務上)横領で固く捉えて起訴、ということもありますが、本件では、業務上横領で告訴を受理した後の捜査により、詐欺容疑が濃厚になってきたのでしょう。
横領、詐欺のいずれにしても、この時期の田中氏が、かなり経済的に苦しい状況に追い込まれていたことがうかがわれるように思います。そうでなければ、こういった事件にはならないでしょう。
今後、法曹になることを志している人々や、法曹になって間がなく将来がある人々にとっても、田中氏の歩みには多くの教訓が含まれているように思います。

日本刑法学会第86回大会

5月17日と18日の両日、神戸ポートアイランドの国際会議場で開催されるそうです。
一応、会員になっていて、神戸は久しく行っていないので、忙しさの合間を縫って参加することにしました。
送られてきたレジュメ集を見た中で、特に興味を感じたテーマとしては、

分科会Ⅱ共同研究「裁判員制度実施に向けた課題と展望」
研究報告「共犯者による捜査・訴追協力と減免的措置の付与」
ワークショップ「集合住宅の共用部分への立入りと住居侵入罪」

がありました。裁判員制度については、「課題と展望」ではなく、「絶望と悔恨」になりそうですね、などと言うと怒られそうなので、そういうことは言わずにきちんと勉強してこようと思っています。
ポートアイランド内のホテルに宿泊予定で、元々が田舎育ちなので洗練された神戸の雰囲気が味わえるのも楽しみです。