プリンスホテル聴取 東京・港区、日教組宿泊拒否で

http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008022102089371.html

違反が明確になれば行政指導する方針。

本件における行政処分等の主体は港区長になっているようですが、旅館業法上、この種の違法行為に対しては、営業免許取消、営業停止といった処分も可能であり、最初から行政指導などと生ぬるいことを言わず、そういった厳しい処分も視野に入れ、厳しく調査すべきでしょう。>港区
プリンスホテルは、右翼の街宣車におびえていたようですが、弁護士が街宣してはいけない、という法律はないので、安い街宣車でも買ってきて、時々、高輪あたりをこの問題を批判して街宣しながら、ぐるぐる回ってやろうかと、最近、思うことがあります。街宣は右翼だけのものではない、ということを、よく覚えておくべきでしょう。>プリンスホテル
ホテルを使用させるべきであるという仮処分決定には従わなくても、実際に街宣でもされると、弁護士にでも泣きついて、街宣禁止の仮処分申立をやってくるかもしれません。

サイバーエージェント社長脅迫、男を逮捕・ブログに「射殺」と書く

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080221AT1G2101021022008.html

ブログに「おまえ殺していいですか」「射殺します。本気です」などと書き込んで脅迫した疑い。

わかりやすい脅迫ですが、愚かな行為が、あっという間に不特定多数の目に触れ、犯罪を構成すれば逮捕もされるという、ネット社会の怖さということも感じます。
取材を受けると、よく言うのに、なかなか記事や映像に残らないのですが、啓発活動の強化、人々のネット・リテラシーの涵養、といったことを、もっと考え推し進めて行く必要性を感じます。

志布志冤罪 無罪判決23日1年 深い傷 回復遠く 元被告「なぜ、まだ苦しみ」

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/kagoshima/20080222/20080222_001.shtml

保釈後、勤務先の港湾運送会社に自分の席はなかった。公園管理の仕事を見つけたが、給料は逮捕前の半分で月14万円弱。漬物会社を解雇された智津子さんも、今の病院清掃の収入は月3万円にとどまる。80歳を超えた父母を抱え、生活苦にあえぐ。

大金持ちで、株価の変動で億単位の損が出ても笑って話せるような鳩山法務大臣には永遠にわからないかもしれませんが、世の中には、上記のような人々が大勢いて、そういう人々を間違って起訴してしまうと、無罪にはなっても致命的な打撃を与えてしまうことになってしまいます。
犯罪を摘発し適正な科刑を得るということと同等か、それ以上に刑事手続において必要なのは、無辜の不処罰ということであり、検察官は、法務大臣が誰であろうと、証拠を慎重に評価し、警察の無理な筋立てには乗らず、必要に応じ送致前であっても適切に介入し、起訴が無理であると判断すれば、職を賭しても起訴状には署名しない、という不退転の覚悟を常に持っておく必要があると思います。

おしん、竹下、隆の里

2月21日の日本経済新聞夕刊1面「あすへの話題」で、石油資源開発副社長の渡辺修氏が、竹下首相秘書官であった1987年当時、訪問客が竹下首相に米国情報を話し、その内容が、既に首相が別の訪問客から聞いていた内容とほぼ同様であったため、早めに切り上げてもよろしかったのでは、と進言したところ、竹下首相が淡々と、

官邸に来る人は、皆、こんな情報はもう総理の耳に入っているのではないか、行くのを止めようかと迷いながら来るものなのだ。そこで自分がその話は聞いていると言ったら彼は二度と来なくなるだろう。だが彼は将来、自分の知らない貴重な情報を持って来てくれるかもしれない。自分にとって大事なのは彼が引き続き来てくれることなんだ。その為にどうすればいいか、自分が我慢して彼の話を聞けばいいんだよ

と語り、進言した自分の浅慮を恥じた、という体験談が紹介されていました。いかにも竹下元首相らしいエピソードであると感じ入りました。
上記のようなやり取りがあった1987年当時、渡辺氏が紹介しているように、「おしん、竹下、隆の里」という言葉がはやり、いずれも、努力を重ね大きな結果をつかむ、という存在でしたが、最近、地道に努力を重ね苦労がその人を鍛え人情の機微を知り尽くして、といった人がめっきり減ったような気がします。努力しなくても、テレビで人気者になったりすれば、お金が儲かり地位も得られておもしろおかしく暮らせる、といった状況では、人は徐々に努力、苦労を厭うようになり、社会全体が弱体化して行くように思われます。

堀江被告、改めて無罪主張=ライブドア事件控訴審始まる−本人出廷せず・東京高裁

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080222-00000042-jij-soci

有罪だとしても、過去の事例と比べ、実刑は重過ぎると訴えた。

事実誤認とともに、量刑不当の主張をするのかどうかと思っていたのですが、主張していたことがわかりました。無罪主張と、有罪を前提とした量刑不当の主張は、後者が前者の迫力を減殺する面があり、前者を真剣に主張すればするほど後者は主張しにくいものです。1審が実刑判決ですから、迷いつつも、有罪という判断が維持された場合に備え、量刑不当の主張はせざるを得ない、との判断が、被告人、弁護団の中であったものと推測されます。
この辺の何とも言えない難しさは、実際にやってみないとわかりにくいかもしれません。

「子ども庁」創設を検討へ、幼保一元化施設の推進に狙い

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080222-00000002-yom-pol

子ども庁は、幼稚園を所管する文部科学省と、保育所を所管する厚生労働省の関係部局を内閣府に集める構想で、その下で幼稚園と保育所を一元化した「こども園」を創設することが最大の狙いだ。

「子ども庁」という、何とも迫力のない名前が、非常に良いですね。「子ども庁長官」「子ども庁事務次官」等々、子どもだらけ、という感じで、楽しい気持ちになります。
それはともかく、せっかく新設する以上、上記のような、「こども園」(この名前も、何とも言えない響きがありますが)の問題だけでなく、児童の健全育成、保護(携帯電話等の悪用、被害防止など情報通信の問題も含む)などの諸問題も含めた、子ども問題全般を取り扱う、子どもの殿堂のような役所にすると良いのではないかと思います。
庁舎も、ディズニーランドにあるシンデレラ城のようなものにすると良い、などと言うと、悪乗りしすぎなので、この辺でやめておきます。