<自転車衝突死>違法駐車を「運転過失致死」で立件へ 千葉

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080121-00000009-mai-soci

調べでは、男性運転手は昨年7月19日午後1時50分ごろ、片側3車線の一番左の車線に乗用車を違法駐車し、路上走行練習中の生徒2人が衝突死する原因を作った疑い。当初は道交法違反容疑のみで書類送検する方針だったが、繰り返し取り締まりが行われていた同道に駐車していた点に重大な過失があると判断した。

この件については、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070720#1184890815

でコメントしたことがありますが、やはり、予見可能性という点が問題になるでしょう。単なる抽象的なものでは足りず、実際の状況の下における具体的な予見可能性があるか、が問題で、以前の報道によると、現場は見通しの良い直線道路であった、とのことですから、そういった場所での駐車行為に、こういった事故の予見可能性を肯定するのは、やはり難しいのではないか、という印象を受けます。
自動車運転過失致死傷罪の成立要件として、「自動車の運転上必要な注意を怠り」とされていますが、駐車行為は、「自動車の運転」そのものではないものの、自動車の運転に通常付随する行為を含む、という解釈の下で同罪の適用が考えられているのでしょう。では、整備不良が原因で事故が生じた場合はどうか、など、狭義の運転行為以外でどこまで及ぶか、ということになると、線引きが曖昧になってくる恐れもありそうです。

朝の都内、雪の可能性低く 千葉や箱根では降雪

http://www.asahi.com/national/update/0121/TKY200801210003.html

同庁によると、首都圏上空には雪を降らせる雲があったが、それほど厚いものではなく、乾燥していることもあり、地上までは落ちてこなかったという。

昨夜から都内は降雪か、と言われていましたが、今のところ降っていないようですね。ただ、東京としては非常に寒く、寒さに弱い私としては、外出に、やや辛さを感じます。
こういうときは、じたばたせず、必要な外出以外は控えて仕事や読書にいそしむ、というのが良いような気がします。例の事件を含め、「春」(季節としての春だけでなく事件の「春」を含め)を目指して、いろいろと仕込み中なので、寒さの中、いろいろな物事に着実に取り組みたいと改めて感じています。

詐欺共犯役員の会社に発注集中…豊和銀元常務が選定担当時

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_08012104.htm

同行などによると、当時、100万円以上1億円未満の工事を発注する場合、総務部が業者を選定後、業者に出させた見積もりを常務以上の取締役らでつくる経営会議に諮り、頭取の決裁を得る仕組みになっていた。

発注先から水増しした見積もりを出させ、会社を騙して水増し分も含んだ代金を支払わせる、という詐欺(元常務は、おそらく発注先との共犯)で構成したようですが、詐欺構成が成り立つのは、あくまで会社がそういった事情を知らず騙されているからであり、騙されていなければ詐欺にはなりません。その場合は、むしろ、背任(特別背任)、場合によっては(業務上)横領の成立を検討する必要があります。
水増し分が、上記の経営会議メンバーに還流していたりすれば、会社側の錯誤に疑問が生じ、詐欺が立たなくなる恐れがあります。下記の記事にあるように、現経営陣が、旧経営陣をかなり強く批判していて、逮捕された元常務の個人的な犯罪なのか、という疑問も生じます。その辺を見誤って捜査に失敗し無残な結果に終わったのが、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070721#1184990493

でも少しコメントしたカブトデコム事件です。
警察捜査にありがちな、表面をなぞって終わりという底の浅い捜査ではなく、問題意識を持った奥深い捜査を徹底して行っておく必要があるでしょう。>大分地検

梛原頭取会見 「注意義務果たせず」 旧経営体制を厳しく批判
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/oita/20080121/20080121_002.shtml