広島拘置所

昨日午後、新幹線で広島駅に到着した後、打ち合わせのため広島拘置所へ行きました。
昭和62年から昭和63年にかけて、広島で司法修習し、その際、広島拘置所にはよく行きましたが、行くのはそれ以来で、約20年振りでした。
時間に余裕があったので、広島駅から広島拘置所まで歩いて行きましたが(司法修習当時も広島地裁広島地検等には、広島駅から同じコースで歩いて通っていました)、周辺の様子もかなり変わっていて、時代の流れを感じました。
そういった中で、広島拘置所の建物は、当時と変わっていなくて、暗くて汚い、いかにも「拘置所」という感じでした。自分自身の中では、建物がもっと大きなイメージがありましたが、実際に行ってみるとイメージよりは小さく、昔のイメージというのは次第に大きくなるものだ、と感じました。拘置所だな、と思ったのは、接見室内の「臭い」でした。新築されるまえの東京拘置所の接見室も同様でしたが、汗や涙や体臭等々が入り交じったような、独特の臭いでした。
久しぶりに行ったので、要領がよくわからず、一般面会の申込票に記入して一般面会待合室で待っていたりしたところ、職員が親切に対応してくれて、無事、接見することができました。対応が非常に親切で、東京拘置所の無機質な対応とはかなり異なるように感じました。やはり自分の郷里の広島の人は拘置所の職員ですら親切なものだ、と思い、少しうれしくなりました。

セカンドライフ 億万長者のなり方

http://www.j-cast.com/2007/03/06005990.html

昨日夜、電話取材を受けたところ、すぐに記事になっていました。

セカンドライフのなかにはカジノで一儲けする人もいるようで、実際にスロットマシーンなどを備えたカジノがセカンドライフに多数存在しているが、こちらのほうは日本の法律上問題がないとは言い切れないようだ。オンラインゲームの仮想通貨をめぐるトラブルなどに詳しい落合洋司弁護士は次のように語る。

「賭けているものがバーチャルマネーであっても換金の可能性があるわけだから、刑法上『財物』に当たる可能性があり、賭けて遊ぶ行為は賭博罪あるいは常習賭博罪に当たる可能性がある。(警察が)捜査しづらいという点もあるが捜査できないことはない。オンラインカジノで摘発された例もあり、セカンドライフのなかとは言え、同じことが当てはまるわけで、利用者はリスクがあることを十分にわきまえる必要がある」

この点については、以前、本ブログで、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050127#1106836710
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050512#1115826184
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050910#1126319751

と述べたことがありますが、そこで述べたことを、上記のような事例にあてはめれば、「リスク」ということが容易に理解できるでしょう。
なお、オンラインカジノ絡みの摘発例についても、以前、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060225#1140825154

とコメントしたことがあります。
こういったサービスの運営者が、いわゆる「寺銭」を取れば、賭博開張図利罪に問われる可能性も高く、自分勝手な思い込みや判断、こういった分野に暗い弁護士の軽率な意見に惑わされるなどして、安易にこの種のサービス提供に手を出すべきではありません。「億万長者」になる前に、塀の内側に落ちてしまう、ということになりかねません。

「最近の若手検事について」

http://d.hatena.ne.jp/curiousjudge/

若手検事の中に、公判立会が稚拙な人がいる、ということが指摘されていました。私に言わせてもらえれば、若手検事に限らず、ベテラン検事でも、稚拙な人は稚拙なままです。
以前、本ブログでも、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041031#1099230151

とコメントしたことがありますが、検察官の公判立会というものは、決裁官によるチェックもなく、弁護士のように複数で立会して他の弁護士の良い点を学ぶ、といった機会もあまりない(人手不足ということもあり単独で立会する場合が多い)ため、自分なりに工夫したり、謙虚に振り返って改善する、といったことを地道にやって行かないと、いつまでたっても稚拙なままになってしまう恐れがあるでしょう。
検察庁自体、最近は、裁判員制度導入といったこともあって、あわてて公判重視へ傾きつつあるようですが、伝統的に、捜査偏重、公判軽視、といった面が根強くあり、優秀と見込まれる人材は、特捜部を中心とした捜査畑に投入し、投入されたほうも、それを鼻にかけ、公判に疎いことを自慢げに語ったりする、といった傾向も根強く、そういった弊害は、一朝一夕には是正されないものかもしれません。
裁判員制度は、そういった弊害について、検察庁に対し、早急な是正を迫るものにもなるでしょう。

歴史・戦史]「餓島巡礼」

餓島巡礼―ガダルカナルで戦死した夫や父、兄を追って

餓島巡礼―ガダルカナルで戦死した夫や父、兄を追って

今日の午前中に広島地裁での証人尋問を終え、先ほど、新幹線で帰京しましたが、新幹線内で、時々居眠りをしつつ、この本を読みました。
日本軍の餓死者が続出し、「餓島」と呼ばれた悲劇の島、ガダルカナル島で戦死した肉親を思う人々が描かれていました。何とも言えない哀愁が感じられ、戦争の残酷さや、生死を超えた肉親の情愛、といったことも良く描かれていて、読むに値する本だったな、と思いました。

桜、各地で記録的早咲きか・東京18日、静岡は13日

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070307AT1G0702007032007.html

開花が早まるのは、今冬の平均気温が58年ぶりに過去最高タイとなる暖冬だったことに加え、3月も平年より高い水準で推移する可能性が高いため。平年より1週間以上早まる地点は15地点にのぼる。開花から約1週間で満開になるとみている。

東京あたりでは、入学式や入社式の頃には桜が散ってしまっている可能性が高いでしょう。入学式や入社式など、春の門出は、やはり満開の桜の下で迎えたいものです。