刑務所“満員”超す116%、受刑者7万人突破

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060916-00000311-yom-soci

国内の受刑者は1996年に4万人台に乗った後、01年に5万人、03年に6万人を超すなど、最近は年3000〜4000人のペースで急増している。受刑者(年末時)が戦後最も少なかった93年の3万7164人と比べると、ほぼ倍増した計算だ。

既に繰り返し指摘されていますが、刑務所の状況は、危機的を通り越して、「末期的」とすら言えるようなものになってしまっています。
過剰収容、人手不足、処遇困難者の増加、職員の疲弊、等々、一種の悪循環の連鎖のような状況に陥っていると言っても過言ではないでしょう。
厳罰化、という選択をするのであれば、刑務所の大幅増設、職員の大幅増加についても手当てしないと、事態はますます悪化するだけです。それは難しい、ということであれば、単純な厳罰化ではなく、厳罰化する部分と、社会内処遇等でカバーする部分とを分けて、施設内処遇の負担をできるだけ軽減する方策を真剣に検討する必要があります。ここは、「政治」の出番なのかもしれません。

知事弟が聴取中倒れる 福島談合、入院後も続行

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006091601000771

福島県佐藤栄佐久知事の実弟(63)が県発注工事の談合事件をめぐって東京地検特捜部の事情聴取を受けている最中に倒れ、東京都内の病院に入院していることが16日、関係者の話で分かった。特捜部はその後も聴取を続けているという。
関係者によると、特捜部は6日以降、弟から断続的に任意聴取し、県発注工事をめぐる大手・準大手ゼネコンと地元建設業者による受注調整への関与の有無などについて説明を求めてきた。
実弟が聴取中に体調を崩して入院したのは数日前とされ、特捜部はその後も聴取を中止していないという。

いろいろな「入院」がありますから、軽々に論じられない面がありますが、結果を出そうと焦って、かなり無理な取り調べを強行しているのではないかと危惧されますね。
この種の経済事件につく「ヤメ検」弁護士は、特捜畑であるせいか、取り調べを受けるのは当然、という発想で臨む傾向が強いように見受けられますが、関係者により一斉に、公安事件型の対応(任意の取り調べには応じない、逮捕・勾留されても完全黙秘、調書にも署名指印しない)をされたら、特捜部もかなり辛いものがあるでしょう。
ただ、そういった対応には、するほうにもかなり辛いものがあり、経済事件の被疑者には無理な場合が多いのも事実でしょう。
昔、公安事件の被疑者だった人の経験談を聞いたことがありますが、取調官の目を見ると完全黙秘が崩れてしまいそうで、目の前にある机の端を、ただ、ひたすら、じっと見ながら耐えていた、と述懐していました。完全黙秘というのは、それだけ辛いもののようです。

ブログで「取材源の秘匿」認めるか 米国で議論

http://www.sankei.co.jp/news/060916/kok009.htm

収監されたのはフリー・ジャーナリスト、ジョシュ・ウォルフ氏(24)。同氏は、英国で先進国首脳会議(サミット)が開催されていた昨年7月、米サンフランシスコで起きた、反資本主義団体らによるデモが警察当局との衝突に発展したもようをビデオに撮影し、インターネット上で公開した。
検察当局は、この衝突に関する捜査の一環として編集前のビデオの提出を求め、連邦大陪審から召喚状が出された。同氏は、ジャーナリストには取材源の秘匿が認められるべきだと主張し拒否。このため、同氏は今月1日に保釈されるまで約1カ月間、カリフォルニア州内の刑務所に収監された。

取材した事実を、ブログという媒体で広く世に伝えようとする以上、それも一種の報道であり、取材の自由や表現の自由がが認められるべきでしょう。その点について、ブログだから、という理由で保障の内容や程度が制約される、というのは、逆におかしいと思います。
この問題を、取材源が「職業上の秘密」かどうかで切ろうとすると、ブロガーが職業かどうか、という話になってしまいますが、それ自体で収入を得ていなくても、職業と密接に関係している場合もあり、切り分けが難しくなってくるという面もあると思います。
この点は、今後、日本でも問題になってくる可能性があるでしょう。

アンネの部屋を忠実に再現…広島・ホロコースト記念館

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060917i401.htm?from=main4

アンネの父、オットー・フランクさんと生前、交流のあった大塚館長が昨年6月、記念館創立10周年を記念し、バディさんを講演に招待。大塚館長は10周年を機に、2007年秋にも新館を建設し、内容を充実させることを決めていたため、「新館に狭い部屋を再現し、アンネの無念を伝えたい」と相談。バディさんは快諾し、8月末に渡欧した大塚館長に、所有する品を譲ってくれたという。

アンネ・フランクの遺品は、極めて貴重な物と言え、それほど数もないはずで、それを敢えて福山の記念館に寄贈してくれる、というのは、かなり思い切ったこと、という印象を受けます。
あくまで推測ですが、交流があったというだけでなく、広島が世界初の被爆地であることや、杉原千畝等のユダヤ人保護に貢献があった日本人の存在などが評価されてのことではないかと思います。
完成したら、是非見学してみたいと思います。

受刑者に刑務官の情報漏洩 菓子と腕時計も 岐阜刑務所

http://www.asahi.com/national/update/0917/NGY200609170004.html

岐阜刑務所によると、この受刑者が入っている独居房からは個人情報の他、腕時計と菓子が見つかったという。

同刑務所では今年1月にも男性受刑者(29)が独居房内に持ち込みが禁止されている簡易ライターで毛布に火を付けるぼや騒ぎがあった。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060903#1157264960

で述べたような可能性が、可能性にとどまらず、徐々に現実のものとして明るみになりつつあるようですね。
この種の腐敗が進行しはじめると、閉鎖的、排他的、独善的な組織内部のものであるだけに、一気に進行し組織全体に蔓延しかねず、早期に徹底した調査、是正措置を講じておく必要があるでしょう。>法務省矯正局

イスラム教「侮辱」発言、法王自ら謝罪

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060917-00000313-yom-int

法王は謝罪した上で、12日にドイツで行った神学講義での発言の意図が正しく伝わらなかったとし、「預言者ムハンマドが邪悪と残酷をもたらした」という東ローマ帝国皇帝の言葉の引用について、「私個人の見解を述べたものではない」と釈明し、「宗教間の対話を呼びかけた発言の真意が伝わることを望む」と述べた。

中世の東ローマ帝国皇帝の言葉をわざわざ持ち出して、これ以上、紛争の原因を作るのはやめてほしい、というのが、私の率直な感想ですね。
現在の世界の状況を、「文明の衝突」と見るかどうかは見方が分かれるところだと思いますが、文明間、宗教間の対立が根底にあるとすれば、それを緩和し、相互理解の上での共存を図る方向へ進めて行く必要があり、ローマ法王のような立場にありながら、火に油を注ぐようなことを言うべきではないでしょう。
既に、

<法王発言>ソマリアで修道女ら2人射殺 背景に聖戦批判か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060917-00000076-mai-int

といった事件も発生しており、今後、この問題が尾を引く可能性があると思います。