3回の痴漢逮捕で離婚 「性依存」の会社員が取り組む治療と再スタート〈dot.〉

3回の痴漢逮捕で離婚 「性依存」の会社員が取り組む治療と再スタート〈dot.〉(AERA dot.) - Yahoo!ニュース

性犯罪全般の再犯率は、一般に思われているほど高くないのですが、痴漢の性犯罪再犯率は、性犯罪全体のなかでは比較的高く、刑罰を受けただけでは再犯をなかなか止められません。しかし、Aさんのように、適切な治療を受けた人では明らかに再犯率が低下しています。再犯を防ぐことは、新たな被害者を出さないことでもあります。だから、痴漢を性依存の一つとして「治療」につなげることが大切なのです。

 私が過去に刑事弁護で担当した被疑者、被告人にも、こうした痴漢を繰り返す人がいて、仕事も家庭もありながら、なぜ、と感じたものでしたが、依存症という観点での治療を、もっと考えるべきだったと、記事を読み感じました。

刑事司法の現場では、こういった被疑者、被告人には厳罰を、という流れになりがちでしが、厳罰だけでは再犯を防止できず、適切な治療を行うことで、再犯防止へとつなげることが社会の治安を良好に保つ上でも役立ちます。そういう観点で、刑事司法を運営し、必要な見直しも行っていくことが、今後も必要だと痛感します。

刑罰と治療の、適切なバランスを図ることが肝要でしょう。