私は、平成元年に、司法修習を終えて検事になりました。社会に出たのは、大学を卒業した昭和62年でしたが、司法修習中は働いているとは言えず学生みたいなものでしたから、実質的に、社会に出て歩み始めたのは平成の初めからということになります。平成とともに社会で歩んできたと言っても過言ではありません。
以来、いろいろなことがあり、検事を経て弁護士になって、思いがけず活動の範囲が広がり、平成の最後には政治を志したりもしましたが、様々な紆余曲折を経て、気がつくと、55歳になっていました。
その間、日本も、バブル期、崩壊期、その後の長い低迷期を経て、今後に明るい展望が見出せるかといえば、なかなか厳しいというのが大方の見方、印象ではないかと思います。少子高齢化、社会の分断化は、今後、ますます進み、社会は右肩上がりで伸びていくよりも、いかに右肩下がりを食い止めるか、格差社会化を阻止するか、答えが出ない課題を抱えながらの令和の時代になるのでしょう。
自分自身、今後、フェイドアウトして行く流れの中で、平成をしみじみと振り返っていました。