http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160710-00000527-san-soci
容疑者は20日の侵入で阿部さんを殺害し、浴室で切断。いったん帰宅したあと、21日に切断遺体をスポーツバッグに入れ、碑文谷公園の池に捨てたとみられる。
若手検事の時に、担当していた殺人事件で、高検に求刑協議に行って、その際、検事長や高検検事から、認定した動機の不自然さをかなり強く指摘されて、結局、求刑が決まらずに帰ってきたことがありました。その際に強く感じて反省したのは、確かに、その事件では、被告人が供述する動機に不自然さ、不合理さがあって、そこを供述ベースで認定してしまい(犯人性が明らかであったこともあって)、詰めが不十分で、もっと客観証拠を時系列で並べて、そこから推認される動機(そうすると別の動機が垣間見えてくるものがありました)をもっと重視すべきであった、ということでした。
その後の公判で、どういう主張、立証をしたかは、かなり前のことなので忘れてしまいましたが、上記の事件で、物盗りで騒がれて殺したという動機でありながら遺体を丹念にバラバラにしたという経緯の噛み合わなさ(普通、泥棒はそういうことはしないでしょう)から、過去の経験した事件のことを思い出しました。
今後、私が上記のように反省したような観点も含め、慎重な捜査が行われるべきではないかと思います。