http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160606-00000007-jct-soci&p=1
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160606-00000007-jct-soci&p=2
こうした報告書に、記者会見では厳しい追及が相次ぎ、調査を行った佐々木・森本両弁護士には、「客観性をどのように担保するのか」「どうやって事実確認を行ったのか」などといった質問が飛んだ。
だが、質問に答えた両弁護士からは「我々がそう判断したということ」「調査は必要に応じて行った」などの答えばかりで、明確な返答はなかった。また、相次ぐ指摘にいらだった様子の佐々木弁護士が、「誰にヒアリングしたのか」と聞いた記者の1人に、「ヒアリングにどんな意味があるんですか」と逆質問を浴びせるシーンもあった。
記者会見を見ていて、こういう記者会見はまずいという実例として大変参考になったのですが(私もこういうことを頼まれることがある立場なので)、端的に言って、もう検事じゃないので検事気分で木で鼻をくくったような対応をしてはダメだということでしょうね。
例えば、こうした「第三者」に依頼しての調査は、素朴に考えて頼む側がお金を出して頼んだ本人を調査してもらい客観性、公平性が保てるのかという疑問が出てくるものです。そう聞かれて、この制度はそういうものですで済ませるのではなく、限界がある中で客観性、公平性を保つためにこういう努力、工夫をしましたといった説明をできるだけ丁寧にしないと、疑問がさらに大きくなるばかりでしょう。また、調査内容について質問され、関係者とは誰ですか、関係者は関係者ですよ、で通るのは、検察幹部がマスコミ関係者から夜回りされたり記者レクで話したりするような場面であって、国民注視の記者会見でそれをやれば、なんて横柄で上から目線の態度なんだろう、こんな噴飯ものの調査結果で、ということになってしまいます。関係者について詳らかには申せませんがこういった関係のある人たちでした、といった説明が必要なところです。
こういう、調査結果は国民の素朴な感覚、見方から相当ずれている、マスコミから厳しい追及がされるといった記者会見は、受ける側の対応がとても難しいもので、それだけに、慎重に臨む必要がありますし、検事気分で木で鼻をくくったような対応をしてしまうような人を、そもそもその場に出すこと自体に問題があると感じるものがあります。
こうした記者会見は、今後も同種、類似のケースで行われるものですが、携わる人々にとって「反面教師」として大変参考になるものであったと思います。他人の振り見て我が振り直せ、とはこのことですね。