- 作者: 市川隆太,東京新聞市川隆太遺稿集編纂委員会
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2015/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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昨年、惜しくも早世した市川さんの遺稿集で、最近出版されたことを知り、アマゾンで買ったのが届いたので少し読んでみました。
市川さんについては、
市川隆太氏死去(中日新聞北陸本社報道部長)
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20140717#1405565215
でもコメントしたことがありますが、本書中で、2006年当時に、共謀罪の関係で私のブログやコメントが記事で取り上げられているのを読みながら、その当時、初めて市川さんに会ったときの情景が脳裏に蘇ってきました。当時、私は、まだ六本ヒルズ森タワー内にあったヤフー株式会社でパートタイムで仕事をしながら、その49階にあるアカデミーヒルズのオフィススペースも利用して打ち合わせをしたり取材を受けたりすることが多く、そこで市川さんと待ち合わせして、市川さんが現れて、にこっとした感じで笑いながら私を見つけて近づいてくる、その時の情景がまざまざと蘇ってきて、何とも言えない懐かしさを感じました。頭の中のイメージで、コピーできないので、ここにこうして書き留めておけば脳裏に残せるのではないかと思っています。
市川さんの論調には、賛成できない、という人も少なくないと思います。ただ、単に事実を淡々と伝えるだけでは世の中は変わらないし良くはならないのではないか、事実と共に、こうあるべき、こう考えるべき、といった点も前面に押し出して伝える、市川さんのようなマスコミ人の存在も、自由で民主的な社会にあっては、それを維持、発展するためにも必要なのではないかという気がします。そういった意味で、後に続く人々が出てくるための一助に、本書がなることを願いたいと思いますし、できるだけ幅広く読まれることを、生前の市川さんを少し知るものとして願ってやみません。市川さんも、こういった本が出たことをどこかで喜びつつ期待もしていることでしょう。