コロナ禍も明け、外国人観光客が再び増加して、京都などの有名観光地などにおけるオーバーツーリズムの弊害が指摘されることが増えていますが、そういう中で本書の存在を知り通読してみました。
日本だけでなく海外での、様々なオーバーツーリズム対策が紹介されていて、この問題を考える上での有益な材料になりましたし、今後の日本での対策としても海外の事例は大いに参考になるものがあると感じました。
読んでみて感じたのは、観光客に相応の金銭的負担を課して、そこから得られるものを対策費用にするとともに、意識の低い人々をできるだけ排除して、人数の適正化、良好な秩序の維持を図っていくことが、今後の対策の中心にならざるを得ないだろうということでした。
地域、環境により採るべき対策も変わってくる面もおそらくあって、皆で議論しながらこの問題は考えていくべきという感を深くしました。