ASKA被告、1日は保釈されず 早くて2日以降

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140702-00000005-sph-ent

この日、早朝から同署の前には約50人の報道陣が集まったが、同被告は登場せず。

保釈は30日に弁護人が東京地裁に申請し、受理されており、早くて2日以降になった。

私自身、検察庁にいた当時は、多数の薬物事件を担当し、辞める前の5か月は、千葉地検刑事部の麻薬係検事だったので、その当時は検事としても「薬漬け」の毎日でした。弁護士になってからも、薬物事件は時々依頼され弁護しますが、検察庁にいた当時、前科がなく、使用、所持(比較的少量の)で自白、といった被告人で、これは保釈になるだろうと予想していても、第1回公判前に保釈請求が却下になって、「あれっ?」と思うことが時々ありました。裁判所としては、常習性や関係者(シャブ仲間など)との親密度、関係者の認否、当初から自白しているかどうか(否認→自白という経緯であれば当初から自白より保釈に慎重になるでしょう)等々、諸々の事情を慎重に見て、これは危ないな、と感じれば、ばさっと却下することもあるのだろうと思います。そういう場合の罪証隠滅の恐れは、実務感覚から生じてくるもので、曖昧模糊とはしていますが、わかる人には身体の感覚のようなところで何となくわかるもので、裁判官がそのような思いにとらわれるのは、弁護人としては嫌なものではあります。
上記の記事の被告人についても、報道では、疑問なく「保釈へ」としているものが目立ちますが、今までの報道でうかがわれる経緯や被告人の供述状況(変遷)、関係被告人の状況等から、そう簡単に保釈になるのかな、と、やや疑問には感じます(保釈になる可能性はそれなりにあるとは思いますが)。