書類作成せず、7年後偽造=警察庁出向中の警部―後任も改ざん・大阪府警

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140112-00000027-jij-soci

府警によると、事件は05年5月に起き、刑事課係長だった警部が捜査を担当。実況見分調書など一部書類を作成しないまま、別の部署を経て11年に警察庁に出向した。
同年12月、遺留品から採取された指紋が別の事件で逮捕された男のものと一致したが、見分調書がないことが分かり、後任の警部補が統括係長の指示で、出向中の警部に作成を要請。警部は12年1月、岸和田署を訪れて現場写真のコピーなどを借りて東京に持ち帰り、翌2月に作成日を事件発生時とする調書を偽造、郵送したという。
一方、警部補は強姦未遂に罪名変更する報告書の作成も指示されたが失念し、13年2月に作成日を1年以上さかのぼって作成。

こういう不祥事は、けしからん話だ、刑事事件として立件だ、懲戒処分だ、ということで進んで終わりがちですが、発生の背景にあるものに目を向けないと、今後も繰り返し起きると危惧されます。
そもそも書類を作成するのを忘れていた、失念していた、といったヒューマンエラーが発端になっているようですが、進行中の事件でも、作成した書類群をデジタルデータ化(少なくともリストを)して、本来なら作成されていなければならないものがないのであれば、機械的に検索をかけてなければアラートが飛ぶようなシステムにしておけば、万全までは無理と思いますが、早期に、あるべきものがない、欠けているということがわかる機会を作ることができそうです。
それ以上に重要ではないかと思われるのは、こうした、忘れていた、失念していたという、起きがちなことが起きた際に、日付をさかのぼらせたりして「事実ではない」書類を作ったりはしない、そういうことをしないと厳しい処分を受けたり大きな失点をつけたりしない、というカルチャー、職場環境を作ることでしょう。過誤、ミスは避けるべきですが、人間ですから常に万全ではなく、そういうことが起きてしまった際に正直ベースで臨む、臨めるようにしておくことも大切なことではないかと思います。
警察組織(警察だけではないと思いますが)に潜在、伏在するものにも目を向け改善、改革を図る必要性を感じます。