警告先は容疑者友人携帯=被害者教えた番号で警察署―メッセージ伝わらず・高3殺害

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131011-00000117-jij-soci

携帯は同容疑者が当時友人から借りていたもので、既に返却済みだった。署員が聞いたのはこの番号だけで、警告のため午前10時半、午後1時、同5時前の3回かけ、署に連絡するよう伝言を残したが、友人は知らない番号からだったため出ず、伝言も聞いていなかった。 

当初の報道では、被疑者に電話したが出なかった、とされ、私も、それが犯行の引き金になったのでは、と感じていたのですが、むしろ、警察への相談が何の役にも立っていなかった、ということが明らかになってきつつあります。
ストーカー側への接触を図りストーカー行為をやめさせることも重要ですが、このように、すぐには連絡がつかないこともあり、被害者側へのケア、身辺警護も併せて行わないと、こういった悲惨な事態は防止できない、ということでしょう。「危険」の判断を、いかに的確に行いながら適切な措置を講じるか、警察の手腕が問われることになります。
警察による警告で、ストーカー行為が止む程度の場合もあれば、強固な殺意を既に形成していて殺害を狙っているといった深刻な状態に陥っている場合もあります、後者のようなケースにあたるかどうかを見極めるためには、能力があり経験を積んだ警察官が対応する必要があり、警察の態勢として、所轄警察署任せにせず、都道府県警察本部に、機動的に動くことができるストーカー対策チームを常駐させ(最近、出番がめっきり減っている機動隊内に置いてもよいでしょう)、機敏に動くことができるようにしておくことも考えられるべきです。警察署に、対応できる適切な警察官がいなければ、テレビ電話を利用し都道府県警察本部の担当者と直接話すことができる、といったことも、難しいことではなく、そういった最新の機器も積極的に利用あれるべきです。
所詮、男女関係のもつれだから電話かけて警告したりしていれば止めさせられる、といった、安易な感覚にとわわれたまま対応しているようでは、今後も、このような悲惨な事件は次々と発生しかねないでしょう。