http://news.militaryblog.jp/e721157.html
1 月 7 日のシャルリー・エブド襲撃事件の発生から程無くして、トーマス・デメジエール (Thomas de Maiziere) 内務相は、同様の事件が国内で起きた場合をシミュレーションするよう指示。その後提出された報告書の中では、パリで起きたような重武装のテロリストを相手にした場合に、効果的な対処、訓練と装備が決して十分ではないことが指摘されていた。
BFE+ はこれらの欠落を改善するために新設されるもので、テロ事件の兆候を察知し、テロリストらを捜索することや、事件発生時の初動対応に当たる。
BFE+ は、大規模な対テロ作戦をおこなう際、機動隊や地方警察における実動部隊とのギャップを埋める存在となって GSG9 のサポートが目的とされている。
共謀罪があればテロは防げると騒ぐ政治家がいる国と、テロに対する取り組みの具体性や期待される効果の程の大きな落差を感じますね。ミュンヘンオリンピックでの選手村襲撃事件で人質奪還に失敗した苦い教訓から創設されたのがGSG9でしたが、他国とはいえ悲惨なテロ事件の教訓から創設されたBFE+に、いかにもドイツらしい精鋭さを感じさせるものがあります。
テロ情報を収集する治安当局が何らかの具体的な情報(特に切迫したテロ勃発について)を察知しても、実働部隊が迅速に動いて対処しなければ情報は生かされませんし、テロ発生時に既存の警察力だけでは人々が正に殺傷されている状態を迅速に把握、対応するのが難しいという判断が背景にあると思われ、こうした存在は、ドイツだけでなく日本を含む各国でも早急に置かれる必要があるでしょう。
日本でも、既存の都道府県警察体制の下でテロに十分対処できるとは思われず、自衛隊と都道府県警察の間に位置する、他国からの小規模侵略(それに類するものも含め)やテロに対処できるGSG 9や上記のBFE+のような組織(国家警察の一環として)の創設を、真剣に検討、実施すべき時に来ていると私は思います。