http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130424-00000067-mai-bus_all
アップルを巡る環境は厳しい。1〜3月期のiPhone(アイフォーン)の販売台数は7%増と、前期(昨年10〜12月期)の約3割増から伸びが大幅に鈍化。全体の売上高も11%増の436億ドルと従来に比べ低い伸びにとどまった。
クックCEOは「秋以降にソフトやハードですばらしい製品を投入する」と表明。市場では、時計型など身につけることができる携帯端末などの新製品のほか、新興国向けに廉価版のアイフォーンの発売が取りざたされているが、顧客に驚きを持って受け止められるかは未知数だ。
私も、iPhoneなど複数のアップル製品を持って使っていますが、機能性、デザイン性等々、他のメーカーの製品にはない優れたものを十分持っていて、普通なら、十分すぎるほどのエクセレントカンパニーでしょう。しかし、アップルという会社は、「普通」とは隔絶した存在であるべきだ、という多くの人々の熱い視線や思いの中にあり、特に、スティーブ・ジョブズの死去まで、次々と革新的なイノベーションを世に問うてきただけに、それがちょっとでも停滞すれば、たちまち人々の失望を招き大きく失速しかねない、という宿命の中にもあります。サプライズ、というのは、そうそう出せるものではありませんが、常にサプライズを求められているアップルは、実に厳しい場所に身を置いている、ということになるでしょう。
かつての傑作戦闘機である零戦が、堀越二郎という天才的な設計者により生み出され、一時は他国の戦闘機を圧倒しながらも、その後が続かず、米国のグラマンのような天才的な傑出したところは何もないが強力なエンジン、兵装、防御力による高い総合力を有する戦闘機に徐々に圧倒されたような道を、アップルも徐々に歩むのかもしれません。それは人の世の宿命でもあるでしょう。