アップルが警戒する「ギャラクシーS4」の逆襲

http://diamond.jp/articles/-/33549

重要なのはさまざまなシーンで利用されることを前提にしていることだ。仕事で、家のリビングルームで、運転中に、ジョギング中に、あるいは買い物や旅先でと、どこまでもギャラクシーS4が役に立つシナリオを描き出している。この点では、ただの機能の充実を図ったのではなく、サムスンがユーザーの生活に密着した伴侶となるようなデバイスを目指したことがよくわかるのだ。

もっと大きなポイントは、ホームエンタテインメントシステムのビジネス拡大や健康産業進出への足がかりを得たとも思われることだ。その点では、アップルとのデバイスの正面競争から足先を別のところへ向け、新しい領域を開拓したようにも見えるのである。

この記事を読んで感じたのは、アップルが、元々、パソコンの会社であるのに対し、サムスンは総合家電メーカーでテレビ、冷蔵庫、洗濯機等々、様々な家電製品を作ってきていて、「ユーザーの生活に密着した伴侶となるようなデバイス」という方向になると、サムスンが蓄積してきたものが、今後じわじわと成果へと結びつくのではないか、ということでしたね。そこにこそ、アップルがサムスンを強く警戒し訴訟も辞さず強硬な態度を取り続けている理由があるのでしょう。
その点、日本の総合家電メーカーは、アップルが持ち得ない、サムスンに対抗する上で手に入れたい、様々なノウハウを持っているのではないかと思います。現実的には難しそうですが、今後、アップルが思いきって日本の総合家電メーカーと手を結びサムスンと対抗するという流れも、まったくあり得ないことではないでしょう。
今年出る、iPhone5(5S)とGalaxyS4を比較することで、アップル、サムスン両社が目指すものや重視するものが何かといったことがくっきりと浮かび上がってくるような気がします。