- 作者: NHKスペシャル取材班
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/07
- メディア: 単行本
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既に出ている
- 作者: 戸高一成
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/08/01
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- 作者: 戸高一成
- 出版社/メーカー: PHP研究所
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は、私も買って、拾い読みはしたのですが、会合の記録が延々と続くため、読破できずにいたところ、上記の「400時間の証言」が出たため、先にこちらを読むことにしました。現在、三分の一ほど読んだので、今月中には読み終えることができそうです。
このテーマに関しNHKスペシャルが製作された経緯が紹介され、「反省会」の中でも、特に重要性が高い、印象的なイーンがハイライトされていて、かなり読み応えがある内容になっています。そこで語られれているのは、戦前日本が破局へと向かう道であり、未曾有の大震災、深刻な原発事故、かつてない円高の進行の中、迷走する現在の日本の姿と重なるものを見るような気がするのは、おそらく私だけではないでしょう。
日米開戦について、反省会の中で、参加者が、勝てるとは思っていなかったということを口々に語りつつも、では、開戦回避に向け発言したり行動した者がいたか、ということになると、一様に口ごもってしまっていた、というところに、原発に関する全電源喪失の危険性などを認識しつつ放置して現在のような深刻な状況を現出させてしまった関係者の姿が重ね合わされ、歴史は繰り返す、最初は喜劇として、徐々に悲劇へと転化しつつ、ということを強く感じるものがありました。
間もなく66回目の終戦記念日を迎えますが、この時期に、日本の行く末に思いを致しながら読むのに適した一冊と言えるでしょう。これを読んだら、「反省会」のほうにも取り組みたいと考えています。