まず検事教育、小貫・東京高検検事長が会見

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110105-00001014-yom-soci

特捜部が手がける事件の証拠をチェックする検事を新たに置くなど、高検の権限が強化されることについては、「今回の事件で、事実を隠すような消極的なウソを見つけるのは難しいと教えられた。組織として、隠されたウソを見抜けるシステムが必要だ」と話した。

検事は、司法試験等(特任検事の場合も同等の試験を経て)に合格し、一定の研修を経て任官しており、「法律家」として、主体性を持った活動をすることが予定、期待されていると言えるでしょう。そういった独任官庁でありながら、検事総長を頂点とした指揮命令系統の中で職務を行うところが、矛盾を生じさせる面があり調整も必要なのですが、現状では、個々の検事が、組織の中で歯車、駒のような位置付けになっている側面が強くなりすぎ、その中で、法律家として見識を持って是々非々で臨むという風潮、気概が大きく後退してしまっているのではないかと思います。事件をうまく処理するためには証拠さえ改ざんしてしまう、自分でこうしたいと思うことに不都合な事実は報告せず言いくるめてしまう、といったことは、そういった中で起きてきたものと言え、組織の中の、特定の部署9の、特定の不心得者による特異な現象とは到底考えられないと見るべきでしょう。
そういった深刻な状態が、単に「教育」といった程度で改善、是正できるかということについては、大いに疑問であると言うしかありません。では、どうすべきか、ということが、2011年は徹底的に検討されなければならないでしょう。