最高裁の入力ミス新たに19件 量刑検索データ誤入力問題で

http://d.hatena.ne.jp/bo2neta/20100109#p2

今回の問題が生じた後も,来た指示は「入力を確認せよ」だけで,システム自体の検証や問題点,改良点の求意見はなかったですよね。それともこれから来るはずだったのでしょうか?
こういう事で労力を使われることが,組織全体にどういう影響を持つのかしっかり考えて欲しい。使いやすいインターフェイスでミスが起きにくい「システムに」するだけで,裁判官の労力を前向きな職務に振り向けられるのです。「誰がミスしたのか」ではなく,「ミスは起きるものだ」という前提に立って,「誰でも余り苦労せずにかつミスせずに済むシステム」を考えて下さい。

悲痛な叫びのようになっていて、読んでいて気の毒ですね。どういうシステムになっているのか、部外者にはよくわかりませんが、かなり使いにくく、間違いやすい、ややこしいシステムになっているようです。これでは今後が思いやられます。
上記のエントリーの中で、

入力要素も通常の量刑判断の道筋に必ずしも沿っていないので,「入力のために」事件を見直さないといけない。

とありますが、量刑事情というものは、こういったデータベース化するとなると、評価がなかなか難しいものになるはずで、せめて、通常の量刑判断の道筋にできるだけ沿ったものにしておく必要はあったでしょう。そこが、「沿っていない」というのは、システムを開発する際、現場の意見がきちんと反映されていなかった可能性が高いという印象を受けます。
さらに言えば、データベース化にあたり、事件の諸要素が正しく入力されなくなっている恐れもあって、どこまで信用して良いのか、参考になるのかという本質的なところでも疑問が生じかねないでしょう。