ミクシィ「足あと」は「戸別訪問」? 中川秀直氏、日記閲覧も「自粛」

http://www.j-cast.com/2009/08/18047679.html

ミクシィも、選挙期間中に日記を書くと、みなさんにメールがいきますのでそこが選挙違反になるおそれがある、マイミクの方の日記を見ようと思っても、『戸別訪問禁止』に違反するおそれがある、とのこと

ミクシィの「足あと」をめぐっては、07年4月の埼玉県所沢市議選で、ある候補者が、ユーザーのページに手当たり次第に足あとを付けたことが「自分のページに利用者を誘導しようとする売名行為」だと批判を浴び、警察署に通報される騒ぎにまで発展したケースがある。このときは、選管は夕刊紙に対して「『足あと』は積み重なり具合、頻度による。最終的には捜査当局の判断になる」との見解を示しており、この候補者は当選している。

公職選挙法では、選挙期間中に投票依頼のために行う住居や事業所への戸別訪問を禁じている。戸別訪問が買収や脅迫の機会として利用されやすいことがその理由だ。中川氏は、この「足あと」を付ける行為が「戸別訪問」にあたると受け止めているようだ。

「戸別訪問」については、選挙に関し、投票を得る目的、投票を得させる目的または投票をさせない目的で、「計画的に連続して戸別に選挙人の居宅を訪問すること」、を言うとされていて、リアルな場としての「居宅訪問」を指すものとして、上記の記事にあるような「足あと」は含まれない、と言うのが常識的かつ適正な解釈でしょうね。
ただ、インターネット上におけるサイト等の更新が、「文書」等の頒布にあたるという、珍妙としか言いようがない解釈がいまだにまかり通っているのが現状ですから、足あとを付ける行為が「戸別」訪問になるのではないかという懸念が生じ、萎縮効果が生じて、中川氏のようなことになる、ということに、無理からぬ面があるのも、日本における悲しい現実ではないかと思います。
このような、時代の進化に取り残された旧態依然とした選挙制度の下では、国民の常識、意識から遊離した政治家しか生まれないのではないか、という気がします。
日本が、なぜいつまでたっても世界の中で浮上できず、行き詰まっているかということが、こういったところでも浮き彫りになっているという印象を受けます。