米CBSの伝説的キャスター、クロンカイト氏死去

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090718/amr0907181119006-n1.htm

63年のケネディ元大統領暗殺の際は、通常の番組を中断して世界に事件を速報。悲しみをこらえながら事実を伝える報道ぶりが全米の共感を呼んだ。このほか、黒人指導者キング牧師暗殺やウォーターゲート事件など、時代を象徴する大事件を常に冷静な視点から報じ続け、視聴者の高い支持を誇った。

ケネディ大統領暗殺を伝えるシーンは、私も見たことがありますが、冷静さの中に深い悲しみが伝わってきて、強く印象に残った記憶があります。
以前、

クロンカイトの世界―20世紀を伝えた男

クロンカイトの世界―20世紀を伝えた男

を買って、読もう読もうと思いつつ読めていないのですが、訃報に接し、少し読んでみたところ、日本版に寄せて、の個所で、

民主主義にとって自由な報道がもつ意義について共通の認識に立ち、共に独立した報道機関をもち互いに尊敬しあっているがゆえに、われわれ両国は固い絆で結ばれている
(498ページ)

とあって、権力の提灯持ち、露払い、幇間と化した似非「報道機関」も少なくない日本の現状に対する、一種の激励、遺言のようにも思えるものがありました。
謹んでご冥福をお祈りします。