献金はみかじめ料? 政・業の癒着構造

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090315-00000559-san-soci

特捜部の事件に関する産経新聞の存在価値というのは、法廷ライブで克明に法廷の様子をアップするので速記録が出来上がる前に法廷の様子がざっとわかって便利だったりすることと、取材力の無さを特捜「筋」に全面的に依存し記事にすることで、特捜部の描いているストーリーが何となくわかる記事が出来てくる、ということでしょうね。お金を出して買うほどの価値はないと思いますが、ネットで「ふーん」という感じで読むには便利です。この記事は、上記のうち後者の部類に属するものでしょう。

「業界では、小沢事務所に受注の邪魔をされたくないから競って献金するし、選挙の応援もする。献金は保険みたいなもの。一種のみかじめ料といってもいいかもしれない」
みかじめ料とは、“暴力装置”が飲食店などから徴収する用心棒代のことだ。
建設業界は度重なる談合の摘発や公共工事の減少などで弱体化し、そこに政治家側が付け入って幅広くカネを徴収する−。両者の微妙なバランスを示す象徴的な比喩(ひゆ)といえる。

実態がこの記事通りかどうかはわかりませんが、少なくとも、特捜部がそういった絵を描いて切り込もうとしている可能性は高いでしょう。最終的に違法と判断されるかどうかはともかく、小沢氏による政治資金の集め方が、昔の手法を現代的に変容させたもので、変容はさせているものの旧弊を引きずっていた、という可能性は指摘できるでしょう。民主党政権樹立を目前にして、特捜部がそこに目を付け、最後の機会と考えて、敢えて切り込んで来た、という構図は十分考えられます。
特捜部は、証拠がないのに「やれ」と言われて無理矢理動くほど安易、安直な組織ではなく、かといって、偉い(?)元特捜部長などがのたまうように、ただ証拠だけ見て厳正中立に動くほど純粋無垢な組織でもなく、といったところが実態に近いのではないか、という気がします。