奈良地検:拘置状執行ミス 2容疑者の名前取り違え /奈良

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070629-00000239-mailo-l29

ボツネタ経由で知りました。

地検によると、今月22日、強盗傷害容疑で逮捕された男2人の拘置請求をする際、奈良地裁がそれぞれの名前を取り違えた書類を添付して拘置状を発布。検察官はミスに気付かず、奈良西署などで拘置状を執行した。

勾留請求する際、勾留状に別紙として添付する被疑事実は、警察送致事件であれば警察が予め準備して一件記録に付けておくものです。裁判所は、勾留状を発付する際、必要に応じそれを手直しするなどして使いますが、この事件は、共犯事件であったようですから、共犯者を「落合洋司」と「日々是好日」とすると、

1 落合洋司は、日々是好日と共謀の上・・・

というものと、

2 日々是好日は、落合洋司と共謀の上・・・

という、2種類のものがあったはずです。本来は、1を落合洋司の勾留状に、2を日々是好日の勾留状に、それぞれ添付すべきところ、共犯関係以外は、内容がほぼ同じなので(共犯事件である以上当然ですが)、誤って取り違えてしまい、1を日々是好日に、2を落合洋司に、添付してしまったのではないかと推測されます。そうすると、意味の通らない被疑事実が添付されている、ということになってしまいます(「明白な誤記」という取り扱いもまったく不可能ではないようにも思いますが)。
ありがちな過誤であり、令状実務に携わる人々は、改めて注意が必要でしょう。