“塀の中”でも一人がいい 受刑者「懲罰」が倍増

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050818-00000025-san-soci

刑務所の過剰収容問題は、近年の起訴人数の増加や刑期の長期化傾向などとあいまって、年々深刻化している。
法務省矯正局などによると、全国で六十七カ所ある刑務所(少年刑務所を含む)の平均収容率は、平成七年の79%に対して十六年は118%に達し、理想的といわれる「80%程度」にはほど遠い。各刑務所は定員六人の雑居房を八人部屋にしたり、独居房に二段ベッドを入れ二人部屋にするなどして対応している。

以前、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041206#1102326142

で述べたように、昨年12月に高松刑務所、徳島刑務所を見学した際にも、上記のような問題点が説明の中で出ていたという記憶です。当局も、収容スペースの増加とか、独居房の増設などで対応しようとしているようですが、なかなか収容増に追いつかないというのが実状のようです。
最近、

犯罪は「この場所」で起こる

を購入して読んでいますが、この本でも指摘されているように、今後の刑事政策は、起きた犯罪や犯罪者に対する事後対策よりも、犯罪予防という「事前の」対策に重点を移し、犯罪の減少、受刑するような犯罪者の減少ということを目指す必要があると強く思います。
上記の本は、従来の伝統的な刑事政策とは別個の視点を提供し、一種のパラダイムシフトにつながる内容で、この分野に興味がある人には非常に有益な1冊であると思います。