現状はプロバイダーやP2Pの提供者などに刑事責任を負わせすぎている

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2004/11/15/5408.html

プロバイダーやレンタルサーバー事業者、P2Pシステムの提供者などに過剰な刑事責任を負わせすぎているという点でもパネリストの意見は一致。小倉氏は「我々もアホな判例が覆るよう努力するが、立法やロビー活動なども積極的に行なっていかないと、IT業界はコンテンツ業界に負けてしまう」と述べた。また、小川弁護士は「民事訴訟に関してはきちんと知的財産関連の専門部があるのに、なぜ刑事訴訟にはネットワーク犯罪の専門部がないのか」と疑問を呈し、「日弁連あたりがこの問題に関して動いていく必要がある」と訴えた。

「負わせすぎている」と言うよりも、「負うかどうかわからない不安定な状態に置かれ、ある日突然負ってしまう人がいる」というのが、より正確な表現でしょう。仮に過剰に負わせる状態になったとしても、「これをやれば捕まる」「パクられる」といったことが明確になっていれば、それはそれで注意のしようもありますが、現状では、それがよくわからないので、非常に気持ち悪く、居心地の悪いものがあります。
でも、その辺の感覚が、刑事法の研究者には意外とわからないものだな、というのが、先週土曜日のシンポジウムの際に受けた印象でした。
私の神経が鋭敏過ぎるのかもしれませんが。