ある国の渉外事務所の話

ある国(J国)に、有名な渉外事務所があって、いろいろな国の顧客から、その国(J国)の事情を知らないこともうまく利用して、お金をぼったくって儲けていました。ある日、ある国のある会社から、その国(J国)のある人を刑事告訴してほしいという依頼がありました。その渉外事務所の弁護士は、刑事事件は、司法修習生の時に経験したのが最後で、その後、経験はありませんでしたが、依頼された事件でお金になりそうなものは何でも引き受けることにしていたので、「任せてください!」と言って引き受けました。報酬は時間制でもらうことにして、刑事事件をやったことがなくて、久しぶりに刑事関係の本を読んで勉強したり文書を作ってはやり直したりする時間も、全部、タイムチャージで、依頼してきた会社に請求しました。気がついたら、もらった報酬がものすごい金額になっていました。J国には、「ヤメ検」という種類の弁護士もいて、そういう人に頼んだら、10回分くらい告訴してもらえるくらいの報酬をもらっていました。しかし、警察へ相談に行っても、刑事事件を知らないので馬鹿にされるだけで、なかなか告訴は受理してもらえません。依頼してきた会社には、警察の悪口を言いながら言い訳を繰り返していますが、そろそろ言い訳のネタも尽きてきて困っています。なんとか、このまま告訴をせず、お金だけもらったままで済ます方法はないか、と頭を悩ます毎日です。
こういう渉外事務所に入って仕事したいと思いますか?