26年前の殺人事件

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040823-00000045-mai-soci

この件について、昨日、某週刊誌の取材を受けました。私がコメントしたのは、

1 刑事、民事両面で、犯人の法的責任を追及することは難しい。
2 確かに、このような事態には納得できないものがあるが、時の経過による事実状態の尊重、証拠の散逸などといった時効制度の趣旨からすると、このような事態は起きうるし、やむをえない面がある。
3 現在、法制審議会で刑事の公訴時効期間延長が検討されていると聞いているが、諸外国の立法例のように、例えば計画的な殺人については公訴時効そのものを撤廃するといったことも、方法としては考えられる。
4 報道されている、「口論となって殺害した」という動機は、人を殺害する動機としては不十分なものを感じる。一般的には、性的な原因が絡む(例えば、いたずらしようとして騒がれた、前々から言い寄るなどしていて勤務先に言いつけると言われて思いあまった)という場合も少なくないが、本件では、既に公訴時効が成立しており、任意捜査しかできず、真相が隠されているとしても解明は困難であろう。
5 こういった事件を捜査する捜査員も、納得できないもの、釈然としないものを感じていると思うし、そういった感情は、一般の国民が抱く感情と変わらないと思う。

といったことでした。
被害にあった方は、まだ若かったようですし、これからの人生に、いろいろな希望も抱いていたと思いますが、それを考えると、胸が痛みます。