僕の死に方 エンディングダイアリー500日

僕の死に方 エンディングダイアリー500日

僕の死に方 エンディングダイアリー500日

今日、大阪へ日帰りで出張していて、往復の機内でこれを読みました。なかなか良い内容だと思いました。
昨年10月に亡くなった、流通ジャーナリストの著者・金子哲雄氏について、私は、うっすらとした印象しか持っていなかったのですが、この本を読み、単なるうわついたバラエティ芸人のような人ではなく、きちんと現場へ赴き流通について独自の視点を持ち有益なコメント、解説ができる人であった、という印象を強く持ちました。若い時から、流通への興味を生かして仕事をしたいという確固たる考えを持ち、その進化を世に認められ、メディア出演も増えて、さらにこれから大きく飛躍して活躍を、というところに、突然の病魔に襲われた経緯は、この本で紹介されていますが、何よりも金子氏本人が残念だったのではないかと思います。こういった有為な人材を失ったことは、社会にとっても大きな損失でした。
これは本当に偉いな、と思ったのは、既に報道でも紹介されていますが、死期を悟った後、仕事をできるだけこなしながら闘病生活を続け、死後について行き届いた準備をし、自らの葬儀の準備までしていたことで、金子氏の真価というものが、最期を迎えるにあたり最大限に発揮されたという印象を強く持ちました。
早世が惜しまれますが、1つの独自のジャンルを切り開き、確固とした仕事をやり遂げて、41歳という短い人生でしたが、とても充実したものであったということは、この本を読んでしみじみと感じました。しかし、まだまだ生きて活躍してほしかった、という思いは、今後も私の中で(おそらく多くの人々の心のなかでも)消し去ることができないでしょう。謹んで御冥福をお祈りします。

2013年02月05日のツイート

暴行死起訴、再鑑定の死因は病死…根拠の骨折「心臓マッサージ原因」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130206-00000142-san-soci

起訴状などによると、男性は23年9月29日夜、堺市南区の自宅で、父親の顔を殴るなどして傷害容疑で逮捕された。
司法解剖の結果、父親の体に抱きついて持ち上げて床に投げ落とし、このとき、自分の膝または肘を父親の胸に打ち付け、胸骨と肋骨(ろっこつ)を骨折させ死亡させたとして10月20日、大阪地検支部傷害致死罪で起訴した。
男性の弁護人によると、男性は暴行の内容を否認しており、別の医師2人から「骨折は心臓マッサージによるもの」という意見があることから弁護側が再度の鑑定を要請、裁判所が再鑑定を決め、医師が昨年7月から今年1月末まで鑑定していた。
この結果、鑑定医は、父親に動脈硬化の症状があり、過去に心筋梗塞を起こしていたことなどを指摘。父親は心不全による病死後、現場に駆け付けた救急隊員らの約1時間40分に及ぶ心臓マッサージにより胸部を骨折し、そのために心臓が損傷した−と結論付けたという。

この種の事件としては、かなり異例の展開になっていますね。
疑問なのは、「約1時間40分に及ぶ心臓マッサージにより胸部を骨折」なのか、「膝または肘を父親の胸に打ち付け、胸骨と肋骨を骨折」なのか、見分けがつかなかったのか、ということです。膝や肘を打ち付けたのであれば打撲の痕跡は生じそうですし、そもそも、それだけの長時間、心臓マッサージをやった事実は容易に判明していたはずですから、その間の骨折の可能性を、起訴前にどれだけ考慮していたのか、ということになるでしょう。逮捕が9月29日、起訴が10月20日で、複数の医師の意見を慎重に聴いて検討するには、あまりにも期間が短すぎる、という印象も受けます。公判前整理手続の際の再鑑定で指摘された父親の既往症(動脈硬化の症状があり、過去に心筋梗塞を起こしていた)も、起訴するにあたってはかなり気になることであり、この点に対する起訴前の検討状況も気になります。情報が少なく断定はできないものの、いろいろな可能性を想定しつつ慎重に捜査し、必要があれば被疑者を処分保留で釈放した上で継続捜査して結論を出す必要があった事件ではないか、という印象を強く受けます。
今後、検察庁が当初の訴因を維持する方向で動くのか、死亡までの刑事責任追及を断念し訴因変更して傷害、暴行まで縮小するのか(あるいは公訴取消までやるのか)、注目されるところです。

<米デル>パソコンメーカー苦境が浮き彫りに 非上場化

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130206-00000073-mai-bus_all

84年に創業したデルは、オンライン販売などで急速にパソコンの売り上げを伸ばし、01年には世界最大のメーカーに上り詰めた。しかし、その後は米ヒューレット・パッカード(HP)や中国のレノボの追い上げを許し、現在は3位に後退している。
さらに07年以降、米アップルが「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」を発売し、携帯端末が急速に普及したことでパソコン市場全体が縮小。米調査会社のIDCによると、昨年10〜12月期のデルのパソコン出荷台数は前年同期比で2割以上落ち込んでいる。

パソコンは、情報を深堀りしたり細かい作業を行う上で便利なツールですが、ここまでスマートフォンが便利になってくると、会社や学校ではパソコンを使うが個人ではスマートフォンがあれば十分、という人が、世界的にどんどん増えると思います。キーボードを使った操作がしたいと思えばワイヤレスキーボードを買えば済みますし、そもそも、ネット接続をするのに、スマートフォンと、自宅のネット回線(光ファイバーADSLなど)を重複して維持するのが負担だと考える人はかなりいるはずで、スマートフォン1本にしぼってしまう(必要があればテザリングすれば足りる)という流れは、今後、急速に進むでしょう。
スマートフォンでは情報が見にくい、といったことになれば、選択肢としてはタブレットがあり、もうこれで十分(十分すぎる)ということになりやすいでしょう。スマートフォンタブレットに1つ回線があれば、テザリングにより別の端末はネット接続できます。
そうなると、スマートフォンタブレットで魅力ある製品を出さないと、ということになりますが、デルにしても、同様の苦境にあるHPにしても、完全に脱落ししてしまっていて、このままでは解体、消滅へと進みかねないと思います。
日本のメーカーも、一部の例外を除いては、スマートフォンタブレットの世界で世界の大きな流れに乗り遅れていて、デルやHPと同じバスに乗って、このまま行ってしまう路線になる恐れが大きいと思います。厳しい状況ですね。