下記の、函館でのシンポジウムに参加した後、札幌へ移動して、9月10日午後に、上記の会を見学してきました。刑事弁護経験交流会は、最近、見学に行くことが多くなっています。
事例報告の途中から会場に入ったのですが、発表者から、具体的な事件について、争点整理の在り方や、裁判所が弁護人による立証の必要性をなかなか理解してくれないなど、刑事事件で起きがちな問題点が指摘されつつ報告され、参考になりました。こうした、具体的なケースに関する報告は、聞いて考える機会を積み重ねることで、自分のバックグラウンドになるものです。
その後、パネルディスカッションが行われ、公判前整理手続における争点や証拠の整理の在り方などについて、現職の裁判官や検察官も参加して討議が行われました。
パネルディスカッションの討議を聴いていて感じたのは、現行の公判前整理手続は、受訴裁判所が自ら行うことになっているため、そういう立場で、無駄なことはしないといった観点にも照らしつつ、争点や証拠をぎりぎりに詰めて行く、ということになりやすい傾向にあると思いますが、これを、公判前整理手続は、別の裁判体が行う、ということにすれば、詰め方が、やや余裕を持った、被告人や弁護人がここは争点にしたい、立証したいという点をうまくくみ取るような(結果的には奏功しないようなことになっても)ものになるのではないか、ということでした。別の裁判体が審理するということになれば、あまりにも争点、証拠を切り詰めすぎると判断すべき対象が欠落してしまいかねないため、ある程度余裕を持って盛り込んでおく、ということになるでしょう(ただ、行き過ぎると、特に裁判員に対する負担になりますから自ずと限界はありますが)。
公判前整理手続には、予断排除原則との衝突の問題もありますが、そのような方法であれば予断排除原則との衝突も回避できるというメリットがあるように思います。
裁判官、検察官をやっていると、被告人、弁護人が、こんな馬鹿な、無駄な主張をして、と一蹴したい場面がよく出てきますが、被告人、弁護人(特に被告人)には、どうしてもここは主張、立証したい、ということがある場合が少なくなく、刑事裁判には、国家刑罰権行使にあたっての被告人の納得を得る場という機能もありますから、そういった側面も、今後、公判前整理手続制度を見直すにあたっては見落とせないでしょう。
いろいろな議論に接することができ、有益な参加となりました。
クラウド時代における知的社会基盤のサステナビリティを考える(9月9日9:30-12:00 函館大学)
http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2011/event_1-5.html
第10回情報科学技術フォーラムの中で行われた、上記シンポジウムに、先日、参加してきました。クラウド、というと、仕事柄、法的な側面に目が行きがちなのですが、たまには、こういった別の視点で見たり考えたりするのも良いのではないか、と思って、行ってみるつもりになった次第です。
聴いていて感じたのは、クラウドの問題を考える上では、
1 技術的側面(いかに便利に、安全に活用するか)
2 法的側面(いかに他人の権利を侵害せず適法に利用するか)
3 倫理的側面(法でカバーできないところでは倫理面が支えにならざるを得ない)
といった視点が必要になるのではないかということでした。グーグルの企業理念が、邪悪になるな、ということであると言われていますが、それがグーグルによって遵守されているかどうかはともかく、そういったことが語られること自体、倫理面の重要性を物語るものではあるでしょう。
専門性が強くなればなるほど、上記のような各側面についてばらばらに語られてしまいがちですが、それらが、前進する三輪車のような状態で、バランスよく検討され進化して行く、ということが、今後ますます求められるように思いました。
函館に滞在するのは久しぶりで、前夜には函館山に登って美しい夜景を見ることができたり、シンポジウム後、札幌に移動する前に、函館湾を遊覧船で見物したりと、有意義な滞在になりました。
2011年09月16日のツイート
@yjochi: ラジオ出演が終わった。なんか疲れたな。
@yjochi: 徳島で随分とかわいがってもらった玉井氏は、引責辞職後、急逝したし、自分も、一連の経緯を見ていて、いろいろなことが脳裏をよぎり、心穏やかではいられない。
@yjochi: 夢も希望もない、無間地獄をさまよう餓鬼みたいなものだから。
@yjochi: 佐賀元副部長と一緒に研修受けた女性検事が、研修中に、つわりが辛かったのを、佐賀氏がとても親切にしてくれてありがたかったそうだ。検察という悪魔的な組織の中で、もしかしたら、道を誤ったのかもしれないが、そういう、人間的なところでは、間違いのない人物ではないかと、その話を聞いて感じた。
@yjochi: 自分なんかは、もう先が見えていて、このまま細々と生きて終わるだけだが、司法試験に合格したばかりの人たちは、夢も希望もあって、どういう法曹人生を歩もうかと、思案するよな。
@yjochi: Appleを見習わないと。“@harrier0516osk:店頭で、通販の受付だけやってます、という時点で、その場で買いたい消費者心理を理解してないですね。日本メーカーは技術バカで、消費者やユーザー心理をわかってないと思います。だから、特に、IT分野ではまったくダメなんだろうと
@yjochi: 佐賀元副部長を支援する会に入ると、傍聴券を回してもらえるらしいので、傍聴する日だけ支援する、といったのだが、それでは駄目みたいだ。(笑)
@yjochi: 民事で敗訴したのと同様ですね。罰金とは異なり払えなくても労役場留置がありません。“@kusemasa: 追徴金って、全額支払わなければならないのですか?罰金とはどう違うのですか?→インサイダー取引:菊池麻衣子さんの元夫に有罪判決URL”
@yjochi: おー!“@tamio_iida: お忙しいところ失礼します。「オリガミ」と「ワイヤレスキーボード」を注文しました。 RT: @yjochi: 祝賀会終了。”
@yjochi: I just unlocked the "Superstar" badge on @foursquare! URL
@yjochi: 佐賀元副部長の弁護人の、同期同クラスの弁護士と電話で話した。何を話したかは秘密。(笑)
@yjochi: あの、有名な市川元検事に初めて会った。
@yjochi: 最近、読む本のほとんどが、歴史関係になってきた。
@yjochi: あの頃は、夢も希望もあったが。今は、現実という、無間地獄の中で、夢も希望もなく、餓鬼のようにさまよっているようなものだ。
@yjochi: リーガロイヤル東京、か。昭和61年に司法試験に合格して、早稲田で合格者祝賀会をやってもらったことが思い出される。あれから25年。四半世紀。
@yjochi: 出先ではサクッとiPhoneと折り畳みワイヤレスキーボードで、という方法も。“@cchanabo: 激しく同意!!! RT @helptan: @cchanabo 可愛くて強靭な女子向けPCバッグを開発したら売れるんじゃないかと密かに考えてます。。バッグ4つ持ちはもう辛い・・・”
@yjochi: 弁護士バッジなくても、司法試験合格者には見えないだろう。(笑)
@yjochi: 移動しながら、運命の人、の台本を読むか。
@yjochi: やってもやっても、やることが減らず、逆に増えるんだが、困ったものだ。
@yjochi: MacBook Airとひつまぶし。 #TwitPict URL
@yjochi: 三連休中の2日は、ドラマの撮影立会で、連休の残りは仕事。連休ではなく、連仕事。(笑)
@yjochi: ドラマ「運命の人」は、超豪華キャストだな。驚いた。
2011-09-16 11:59:26 via web
@yjochi: 最近の、たまのメディア登場は、紳助問題(暴力団排除)、東電の刑事責任(原発事故)、カレログ(プライバシー、サイバー犯罪)、東電OL殺人事件(1課事件)と、それなりに幅広いかも。(笑)
2011-09-16 11:52:09 via web
@yjochi: 東電OL殺人事件について、どう説明するかを考えているが、なかなか難しい。この事件の深さ、広がり、といったことを、リスナーに理解してもらいたい。状況証拠による認定の難しさ、危険性もわかってもらいたいし、だから状況証拠による認定は駄目だと即断してもらいたくもない。
2011-09-16 11:47:18 via web
@yjochi: ホテルでチェックアウトするため、部屋を出て、清掃のおばさんがいると、おはようっす!、みたいに挨拶してる。(笑)
@yjochi: 守衛のおじさんとか、掃除のおばさんなどに、自分は気軽に挨拶するほうだな。