暴れた男性取り押さえ意識不明に=警官9人書類送検−高知県警

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007102900673

9人は5月29日午前8時半すぎ、保護した50代の無職男性が同署取調室で暴れ出したことからあおむけに床に押さえ付け、舌をかみ切るのを防ぐためタオルを口の中に押し込み、低酸素性脳症による意識不明にした疑い。
押さえ付けて約15分後、男性の顔色が青ざめ、呼吸が弱くなったため消防に通報。救急隊が着いた時には既に意識がなかった。男性は現在も意識が戻らず入院中という。

警察の留置場には、自殺防止用の戒具があるはずですが、それを使う暇もなかった、ということでしょうか。タオルを口の中に押し込めば、呼吸は困難になりますから、そのままの状態で15分も放置していた点で、過失が強くうかがわれるように思います。
これだけ重大な結果を生じさせておいて、しかもこれだけの関係者がいて、書類送検で済ませてしまっている、ということにも、釈然としないものを感じます。通常人が集団でこのような犯罪行為に及べば、通常は身柄事件になるでしょう。
高知地検による今後の捜査及び処分の内容に注目したいと思います。

映画「キングダム 見えざる敵」

http://www.kingdom-movie.jp/

この手の映画は嫌いではないので、六本木ヒルズの映画館で観てきましたが、やや評判倒れ、の感がありましたね。テロとの戦いを描くのは良いのですが、派手なアクション、戦闘シーンばかりが目立ち、作品としての完成度はあまり高くないように思いました。
ただ、テロや、それとの戦いに終わりはなく、国対国、組織対組織、人間対人間等の憎悪がますます増幅され、今後、戦いがますます激しさを増し、住みにくい世界になって行くだろう、というメッセージは伝わってきました。

殺人起訴の父無罪 散弾銃で二男殺害「暴発の可能性」 熊本地裁判決

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/kumamoto/20071030/20071030_001.shtml

野島裁判長は「被告の主張には合理性が認められ、殺意があったとまでは言い難い」と暴発の可能性を認め、検察側の主張については「想定できる態様の1つにすぎない」と退けた。

人と人とが接近してもみ合うような状況下にあっては、刃物による刺突行為が故意によるのか、あるいは、「刺さって」しまったのか、といったことが、よく問題になります。銃撃行為についても、そのような状況下にあっては、暴発した、といった主張(弁解)は出やすいと思われ、第三者の目撃者がおらず、被害者が死亡しているような場合は、犯行態様がいかなるものであったか、その確定がかなり難しくなるケースも出てきます。本件は、正にそのようなケースであったものと推測されます。
可能性としては、重過失致死罪の成立、ということも考えられなくはないように思いますが、検察官は、あくまで故意の殺人として起訴し、公判維持を図ったようであり、今後、控訴するかどうか、控訴審でもあくまで当初の訴因による有罪を求めて行くのか、かなり悩ましいものもあるのではないか、という印象を受けました。

アイピーモバイルが自己破産、割り当て携帯周波数を返上

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071030-00000105-yom-bus_all

事業開始に必要な資金調達が難航し、森トラストや米通信企業に支援を求めていたが、いずれも頓挫。今月2日に社長ら4取締役を解任するなど、経営は混乱していた。
今月23日には、香港の投資会社に対し、事業開始に必要な140億円の資金支援を要請。最後まで事業開始に意欲を示していたが、最終的に、投資会社との調整が失敗し、参入は不可能だと判断した。

遂に終わったな、という一語に尽きますね。最後になって、見切りをつけるのが遅すぎ、引っ張りすぎたような気がしますが、WiMAX(ワイマックス)を巡る動きなど、世の中はアイピーモバイルのはるかに先を進んでいる状況で、この結果はやむをえないでしょう。