弁護士「3000人」目標に地方反乱

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071021-00000936-san-soci

一連の動きの背景にあるのは、弁護士の大量増加で予想される競争社会の到来だ。合格者数削減を求めるある弁護士は「弁護士がビジネスライクになり、違法行為に手を染める者も出てくるかもしれない」と指摘。別の弁護士は「3000人も合格者がいれば質が低下し、国民に損害を及ぼしてしまう」と弊害を語る。

私自身は、やっているのが、民事と刑事がぐちゃぐちゃに絡み合った事件とか、世間を騒がせた著名事件で、「検察ストーリー」に「対抗ストーリー」(こちらが真実)をぶつける、といったことを苦心してやったり(今、正にある事件でやろうとしているところですが)、といった状態で、手伝ってもらえる人を探すのにも苦労しているので、弁護士(それなりに能力がないと困りますが)が増えること自体は大歓迎ですね。人が増え、どんどん競争するのは良いことだ、とも思っており、上記のような理由を口にしているだけでは、競争がない状態の中で楽に儲けたいだけではないか、と勘ぐられても仕方がないでしょう。違法行為は厳しく取り締まる、質が劣った弁護士は速やかに排除できる仕組みを作る、といった対応策も、当然、考えることはできるはずです。
ただ、増員が急ピッチで進みつつあり、就職難など様々な弊害、ひずみが生じている上、法曹養成のかなりの部分を担うロースクールも、法曹養成機関として順調に機能しているとは到底思えない状態の中、潜在化していた疑問、不満等が、ここで一気に噴出してきたということではないかと思います。
失敗してしまった場合、徒に固執せず早めに改めることで、痛手を最小限にとどめることができる場合もあり、法曹養成制度を含め、すべてを白紙に戻し、再構築することも真剣に検討されるべきでしょう。

有罪立証、状況証拠も同じ=最高裁が初判断示す

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007101800819

状況証拠だけで有罪とするには、直接証拠よりも高度な立証が必要かが争われた刑事裁判の上告審決定で、最高裁第1小法廷(泉徳治裁判長)は18日までに、「可能性として、被告が犯人ではないことを示す事実が存在する余地があっても、常識に照らして合理性がない場合、有罪認定は可能」と述べ、求められる立証の程度に違いはないとの初判断を示した。

理屈の問題としては、刑事裁判における立証の程度が、証拠の種類によって異なってくるということ自体、そもそもおかしいので、当然のことを言っている判例、ということになりますが、最高裁が、状況証拠による立証についてこのように言ったことは、おそらくかつてないことで(間違っているかもしれませんが)、その意味で、今後、引用されることが多い判例になりそうです。

早大が創立125周年 首相「大隈翁の精神は脈々と」

http://www.asahi.com/life/update/1021/TKY200710210130.html

白井克彦総長は約3千人の出席者を前に、「日本の一大学であることに安住することなく、地球上の至る所で人類と地球社会に貢献していく人材を育成することを目指さねばならない」などとあいさつした。

個人的な好みで言うと、金、名誉、地位、女(男)等々を追い求めて狂奔している人間を見るのは飽き飽きしているので、今後の早稲田大学には、名利を求めず、天知る、地知る、己知る、といった、重厚で中身のある人材の育成を期待したいですね。