東京地検特捜部、証拠品を紛失・公取委の押収物

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070511AT1G1103K11052007.html

紛失は5月上旬に発覚したが、検察、公取委ともに公表しなかった。証拠品の管理体制のずさんさとともに、不祥事の隠ぺい体質も問われそうだ。

捜査中の事件の証拠品だったようですが、かつての特捜部ではあり得ない不祥事で、それだけ組織や人の能力が落ちている現れ、と言っても過言ではなさそうです。
いろいろな物事が動いていると、部屋の中にいろいろな資料、証拠物等がたまってきて、足の踏み場もなくなるような状態になることもありますが、そういうときこそ、何かを捨てたり片付けたりしないように注意する必要があります。部屋自体を、一種の倉庫のような感覚にして、下手に外へ持ち出したり捨てたりしなければ、一時的に見当たらなくなっても、必ず見つけ出すことができるものです。
その辺の感覚が怪しい人は、そもそも特捜部へ配属されたりしないはずだったのですが、最近はそうでもないようですね。

高経大の自殺対策責任者 辞任会見 木暮学長、事実語らず

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20070511/CK2007051102015207.html

学生部長は学生生活の全般を担当し、学部長に並ぶ要職。学生の自殺問題も一義的には学生部長の担当となる。

学生部長は経済学部教授だった、ということですが、経済は専門でも、自殺対策、という困難な業務が務まるような知識、経験を持ち合わせていたとは到底考えられません。
そういう人物の責任を追及する前に、その職にふさわしい人物をその地位に就ける、ということを考えるべきだったと思います。
この大学が直面している深刻な問題は、他の大学においても、参考、教訓にすべき点を多く含んでいるように思います。

村上ファンド事件論告要旨 検察側

http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007051101000332_Detail.html

大量買い集めは2004年9月15日、LDが05年3月までに行うニッポン放送株の5%以上の大量買い集めの実現を意図して決定した。その際の会議について、村上被告はLDに大量買い集めを勧めた記憶はないとしているが、LD側と村上ファンド側で交わされたメールは一貫してLDによる経営権取得を前提とし、信用できない。

本ブログで以前にもコメントしたように、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070412#1176335793
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070327#1174954500

あくまで印象として受ける本件の「筋」としては、検察官のほうに分があるな、と思っています。その上で、筋を裏付けているのが、上記のような「メール」でしょう。裁判所が検察ストーリーを支持する場合、メールがその重要な根拠になるはずです。
論告要旨では、

村上被告は自らの刑事責任を免れるため、不自然・不合理な弁解に終始し、反省の情は皆無だ。順法精神が欠如しており、再犯の恐れが大きい。専門知識・経験を悪用し巨額な不正利益を獲得しようとする者に警鐘を鳴らす一般予防の見地からも厳重な処罰が必要だ。

とされていますが、有罪判決となった場合、村上被告人が実刑に処せられる可能性ということも、かなり現実的な問題として出てくるように思います。裁判所が、堀江、宮内被告人の実刑判決に見られるように、この種の犯罪の社会的影響や多数の人々に多大な被害を及ぼすという悪質性等を重視し、「一罰百戒」の見地から実刑も選択する、という状況下において、「全面否認」という選択をした村上被告人に対し、その選択が裏目に出てしまった場合、かなり深刻な結果となって跳ね返ってくる可能性はあるでしょう。

飲酒幹部が遺族に電話 北方事件で佐賀県警 経緯説明日程を通知

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007051202015550.html

乙成課長は九日夜、佐賀市内の飲食店で刑事部幹部らと飲酒。遺族側はその約一週間前から無罪になった経緯の説明を県警に求めていたが、飲食の席上、幹部のスケジュールが合う十日昼に面会することを決め、乙成課長が遺族に携帯で電話をかけた。
遺族は店の音や騒がしさで酒場からの電話だと分かり、十一日になって別の遺族が県警に「酒を飲んで電話したのではないか」と問い合わせた。

そもそも、酒を飲みながらかける電話ではないと思いますが、例えそうであっても、席をはずし、どこか静かなところから、礼を失しないように注意してかける、という程度のことはすべきでしょう。
司法関係者の中には、権力的に物事を進めることが癖になっているせいか、人との接し方、マナーがなっていない人間が少なくありませんが、県警の捜査1課長がこれでは情けなく、県警自体の低レベルさが推し量れます。佐賀県に住んでいる人々は、身を守るため、他の都道府県への引越を真剣に考えたほうがよいかもしれません。