2004-11-06から1日間の記事一覧

「P2Pシンポジウム」(その4・終わり)

岡村弁護士から、「本日のパネルディスカッションに、権利者側からの出席も呼びかけたが、出席を得られなかった。」との紹介。 今年の6月下旬に行われた、情報処理学会・情報ネットワーク法学会共催のワークショップの際にも、まったく同様の経緯があった。…

「P2Pシンポジウム」(その3)

続いて、苗村氏から、「インターネット、P2P、およびデジタルコンテンツ保護をめぐる課題」として、 1 コンテンツに関する権利保護の必要性(財産権、人格権) 2 公共領域としてのインターネット インターネットはアメリカで軍事目的(ソ連の核攻撃に備…

「P2Pシンポジウム」(その2)

続いて、奥村弁護士による「P2Pに関連する刑事事件」というテーマの解説。著作権、わいせつ、児童ポルノ、名誉毀損等について、裁判例を紹介しつつ、問題点を指摘。匿名性の悪用、という意味では、他の違法行為にも広く利用される余地があることも指摘。…

「P2Pシンポジウム」(その1)

午後の2つのシンポジウムの中の一つ。岡村久道弁護士の司会で、奥村弁護士、2ちゃんねるの「ひろゆき」氏も出席しており、大変豪華な顔ぶれです。 立教大学の上野達弘氏、慶應義塾大学の苗村憲司氏も出席されています。会場の人も多く、この問題に対する関…

「コンピュータウイルス等の刑事規制」(帝塚山大学・京都光華女子大学・長岡範泰氏)

午前中の個別研究報告の中の一つ。 現在、国会において検討中の、サイバー判事条約関連の刑事法改正について、解釈上の問題点が指摘されています。 こういった問題点は、今年の5月に、情報ネットワーク法学会内・サイバー刑事法制研究会(一応、私が主査代…

「電磁的記録の無権限利用に関する各国刑事法制の比較法的検討」(明治大学・弁護士・夏井高人氏)

各種の情報漏えい事件が問題になる中で、「情報窃盗」の当罰性が主張されるなどしている状況にありますが、夏井氏は、そういった状況を踏まえた上で、電磁的記録に対する「無権限アクセス」行為について、我が国や諸外国で、どのような刑罰法令があるかにつ…

「ローライブラリーと法学教育:米国での経験から」(同志社大学法科大学院教授・藤倉皓一郎氏)

午後の部の2番目の基調講演。 藤倉氏は、日本において、少数の閉鎖的な法曹により司法制度が運用されてきたことの問題性を指摘した上で、司法改革や、今年からスタートしたロースクール制度の歴史的意義を強調し、適切な法学教育を行う上で、ローライブラリ…

「P2Pコミュニケーションの歴史的意義」(情報セキュリティ大学院大学・林紘一郎氏)

午前の部終了後、奥村弁護士や壇弁護士らと、慶應義塾大学内で食事をしながら情報交換(?)していたので、残りの2つの個別研究報告については後回しにして、午後の部の基調講演へ。 林氏は、東大法学部卒業後、電電公社やNTTでの勤務の後、慶應義塾大学…

「インターネット上の青少年に有害な表現の法的規制について」(大阪経済法科大学・永井善之氏)

永井氏は、最近、サイバー・ポルノの刑事規制を出されていますが、この本は、この分野の幅広い論点について検討されており、文献や判例の引用も豊富で、極めて参考になる内容です。この分野に関わる方で、持っておられない方は、やや値段が高いですが、手元…

情報ネットワーク法学会・第4回研究大会(慶應義塾大学)

本日、開催中です。午前中は個別研究報告、午後は講演とパネルディスカッション(2ちゃんねるの「ひろゆき」氏も登場予定)が行われ、その後、懇親会があります。 私は、午前中の個別研究報告の中で、 1 「インターネット上の青少年に有害な表現の法的規制…

虚偽記載:日テレが有価証券報告書訂正 5年分

http://www.mainichi-msn.co.jp/geinou/news/20041106k0000m040135000c.html 誤った記載は71年以降の歴代トップ3代の名義で30年以上続いていたという。読売新聞東京本社は「日テレとの親密性のシンボルとしての形式的な名義表示で、その慣行が続いてき…