アップルに破壊されたスイスの時計業界 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
市場調査会社ストラテジー・アナリティクスの報告書によると、昨年のApple Watchの販売数は、すべてのスイス製腕時計の販売数よりも多かった。Apple Watchの販売数は3070万個で、前年の2250万個から36%増加。それに対し、スイス製腕時計全体の販売数は前年比13%減の2110万個ほどだった。
今後Apple Watchの使用者が増える一方で、優越感を振りまきながらスイス製高級腕時計を見せびらかす古い人間も存在し続けるだろう。とはいえこうした人も、縮小を続ける市場の唯一の構成員になる。一方、今後の次世代スマートウオッチは、健康管理などの魅力的な機能の追加や、旧モデルが抱えていた問題の克服により、より多くの顧客を獲得するはずだ。
記事を読み、Apple Watchが随分と売れ従来型の腕時計が売れなくなっているのだなと感じましたし、記事で書かれている現状分析は、確かにその通りだなと思いました。
かつては、社会的なステータスが高い人はそれを現す腕時計をするものだという感覚が共有されていた面がありました。しかし、今や、社会的なステータスが高い人がスマートウォッチを使っていて、そぐわないとか恥ずかしいということはないと言ってよいでしょう。そもそも便利なものですし、使い始めれば、単に時間を見るだけのことしかできない(機能としては)従来型の腕時計は引き出しの中などに仕舞われてしまう、そこは必然的なものがあるでしょう。
むしろ、スマートウォッチを日頃は使っていても、時々は、自分の趣味、好みにあった、洒落た腕時計を使ってみたいとか、そういう、人の嗜好にうまく合った腕時計を送り出すことで、従来型の腕時計はスマートウォッチに対抗していく、そこに活路を見出す、そういう気がします。