高齢者タブレット 日本郵政がアップル・IBMと開発へ

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150501/k10010066611000.html

新たに開発するタブレット端末は、病院に予約を入れたり買い物の代行を頼んだりするなど、機能を高齢者がとりわけ必要とするものに絞り込み、操作もこれまでのタブレット端末より容易にするということです。
そして、日本郵政の傘下の日本郵便が来年度からこのタブレット端末でのサービスを有料で始め、2020年までに利用者を400万人以上に広げることを目指しています。
アップルのティム・クックCEOは、「日本郵政は長年、高齢者の顧客と密接な信頼関係を築いてきた特別な企業だ。今回の取り組みを通じて得た高齢者向けのノウハウを世界中で活かしたい」と述べました。

このニュースに接して、私には、わざわざこういう製品が必要なのかという疑問と、だが、おもしろそうだなという興味の、双方がありましたね。
疑問のほうは、これだけタブレットが普及してきて、安価で高性能な製品も続々出ている状況で、割高になりそうなこの種の製品は不要なのではないか、というもので、タブレットそのものよりもアプリを工夫して使い易いものを提供することで、高齢者にも十分対応できるだろうとは思います。
同時に、興味を感じるのは、日本郵政の販路でこれを売ればそれなりに売れて、クックCEOがコメントしているように、かなりのノウハウが蓄積されるだろうということで、日本の高齢者がモルモット代わりになるような気味悪さはあるものの、ここは注目すべきものが出てくるような気がします。おそらく、アップルとしても、日本の高齢者に特に親切にしてあげたい、といった動機からではなく、ここで培ったノウハウが今後へ向け大きな武器になると考えているのでしょう。
その意味で、どちらかというと前向きな評価を私はしているということになります。日本の高齢者の皆さん、できる協力をしてIT社会の未来を大きく切り開いてください。