ストーリー:ユダヤの子1万人、英へ移送(その1) 「敵国」に救われた命

http://mainichi.jp/shimen/news/20140831ddm001030129000c.html

英国が、第二次世界大戦前に、こうしたユダヤ人の子供の救出作戦を行っていたことを、私はこの記事で初めて知りました。
今年の5月に、

を購入し、最近、最後まで鑑賞したのですが、アメリカのドラマ史上、今なお最高傑作と賞賛されているだけあって、実に見応えのある、感動の大作でした。あるユダヤ人一家の、ナチスによる政権掌握前後以降の変転する運命を、史実を追いつつ描いていて、その中で、上記の記事にあるクリスタルナハトもリアルに描かれていました。アメリカでの放映時には平均視聴率が30パーセントを超え、ナチス犯罪に対する米国民の関心を著しく高めるとともに、全世界でも放映されて(私は当時は観ていませんが日本でも放映されました)、ドイツにおけるナチス犯罪時効撤廃の大きな原動力になったとも言われていることにうなずけるものがありました。
ドラマの中では、ナチスの暴虐さが描かれとともに、例えば、オスカー・シンドラーを連想させるドイツ人が、ユダヤ人を労働させることで何とか生き延びらせようとするなど、必死に抵抗する人々も描かれていて、そこに救いのようなものを感じさせられました。人類の歴史は暴力や過ちの繰り返しであり、今後も残念ながらそうであり続けることは避けられないにしても、その中で、良心に従い人道のために努力する人々がいることで、人が救われ、救われた人がまた新たに人を救うという連鎖へとつながるのではないかと思います。日本も、そういった救いの連鎖へ入り貢献できるような国になってほしいものです。
そういったことを感じつつ、上記の記事を、今年の3月に訪れた、ドラマ中の一家の多くが命を落とし、上記の記事の両親(記事では「両親はその後、強制収容所で命を落とした。長ズボンの約束は果たされなかった。」とあります、英国へ送り出した息子を思いつつの最期だったのでしょう)もそういった強制収容所で命を落としたアウシュヴィッツ・ビルケナウを思い起こしながら読みました。