日本ユニセフ協会は悪いのか?

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その意味で、明示的に語られてはいませんが、日本ユニセフ協会の機能というのは、「日本においてUNICEFのブランド価値を高め、効率よく寄付を集める」ことだと考えてよいでしょう。
「81%をUNICEFに拠出し、19%を日本国内における啓発・広報・ファンドレイジングに割いている」というパフォーマンスをどう見るかは価値観によりますが、ぼくは道義的に問題のない範囲だと思います。

日本では、こういった活動はボランティアで善意、無償という意識、感覚が強く、それは間違っていないのですが、活動が組織的になり規模が大きくなれば、そこに専従する人が出てきて給与が必要になったり、人が様々に動くことで経費もかかってきて(交通費など)、集めた寄付金がそうしたところに使われることは避けられなくなってきます。宣伝広告も、例えば、何もしなければ寄付金が1000万円集まるところを、1000万円の宣伝広告費をかけることで認知度が高まって3000万円、5000万円の寄付金が集まれば(簡単ではないと思いますが)、差し引きするとプラスにはなるわけで、諸々、節度を持ちつつ原資が寄付金であることがわきまえられる必要は大きいですが、経費をかけるのはけしからん、といった議論には無理があると私は感じています。トータルで、いかに世のため人のためになっているかを大局的に考える必要があるでしょう。
私も、日本ユニセフ協会には、毎月、細々と寄付をしていて、私が忙しかったりしてできない活動をやってもらっている、と思っていますが、活動の規模が大きくなり活発になればそれなりに経費もかかってきて、そこに寄付金を充てることも活動の成果を出すためには必要である、ということを、冗費の徹底した排除を行いつつ、人々に理解してもらう努力も、寄付金を受ける側は謙虚かつ真摯に心がけるべきでしょう。