過去の膨大なツイートをIT業者に売る ツイッター社の「商法」に疑問の声

http://www.j-cast.com/2012/07/04138210.html?p=all

ツイッターの「サービス利用規約」を見てみよう。ユーザーは「自ら送信、投稿、表示するあらゆるコンテンツ」、すなわちツイートについて権利を有するとある。ところがそのコンテンツを使用、コピー、処理、改変、修正するための「非排他的ライセンス」をツイッター社側に「無償で許諾するものとします」となっている。投稿されたツイートはツイッター社側が流用させてもらう、と「利用権」を主張しているのだ。
さらにその後で、ツイッター社だけでなく「ツイッター(社)のパートナーとなっている会社、組織または個人」についても、ツイートについては「ユーザーに報酬を支払うことなく…追加的に利用できるものとします」と定められていた。要するにツイートした内容の権利はユーザー本人に認めるが、それと同時にツイッター社とそのパートナーである第三者がツイート自体を利用できる決まりになっている。
この規定を理解したうえでユーザーがツイッターに登録、使用している以上、ツイッター社がこれまでの蓄積データを業者に売り渡しても問題とは言えない。ただ、インターネット上の交流を目的にツイッターに参加し、投稿しているユーザーにとっては、自身のツイートがビジネス目的に転用される点に疑問を持つ向きもある。

ツイッター利用規約中、

https://twitter.com/tos

「5.ユーザーの権利」では、確かに上記のような内容になっているのですが、見ていて、ここまでツイッター社に有利になっているのか、と思ったのは(赤字はわかりやすさのため私が付しました)、

当社は、ユーザーのコンテンツをコンピュータネットワーク上や様々な媒体において送信、表示、もしくは配布するために修正または改変できるものとし、さらに/またはネットワーク、デバイス、サービスまたは媒体の要件もしくは制限に適合させるために、必要に応じてユーザーのコンテンツに変更を加えることができるものとします。
ユーザーは、他の利用者や当社の第三者パートナーがユーザーのコンテンツを使用した場合を含め、本サービスの利用、提供した一切のコンテンツ、およびそれらの結果について責任を負うものとします。

とあることで、ユーザーはツイッター社に対して同一性保持権(著作者人格権中の)をまったくと言ってよいほど主張できずツイッター社が修正、改変、変更し放題で、しかも、ツイッター社が好き放題にコンテンツを利用したことについてもユーザーが責任を負うという内容になっていて、かなり危ういものを感じました。
上記の記事で指摘されているような問題は、既にインターネット上で公表、公開した情報である以上はプライバシー権の問題にはなじまないと思いますが(公表、公開したものでなければプライバシー権の問題にはなりますが、上記のような利用規約ですから、そこは利用規約の限度で放棄しているとみなされる可能性が高いでしょう)、ツイッター社が利用、あるいは提供したデータ(個人が特定できるものも多数あります)の分析等により特定の人や組織が徹底的に丸裸にされてしまう(今後の行動まで予測されてしまう)ようなことが起きる可能性はあって、そうしたことまで、利用規約があるからといって許されるのかということは、大いに問題なるところでしょう。
関心、問題意識を持ちつつ、注意深く見守るべきところ、ということを感じます。