英女王とIRA元司令官、会談へ 和平定着を象徴

http://www.asahi.com/international/update/0625/TKY201206250074.html

北アイルランド紛争では、英国からの分離を求める少数派カトリックと、英統治の存続を望む多数派プロテスタントが対立。3200人以上が犠牲になった。1979年には女王のいとこのマウントバッテン卿がIRAのテロで爆死している。

かつては、公然面をシンフェイン党、非公然面をIRAが担っていたものでしたが、非公然面のIRA元司令官が今や表に立って副首相、というのも、隔世の感がありますし、その元司令官と英国女王が会談するというのも、かつての激越な北アイルランド紛争を思うと、情勢の大きな変化を感じますね。
マウントバッテン卿の暗殺当時、私はまだ高校生でしたが、第二次大戦の英雄でエリザベス女王のいとこという、王室の中枢にいる人ですらテロの犠牲になることに、驚き衝撃を感じたものでした。この事件は、私も愛読しているゴルゴ13でも作品に取り込まれていて、MI6(SIS)のヒューム元部長が、余命いくばくもない中、私費を投じ、ゴルゴ13に英国を標的とするテロリストの排除を依頼する切っ掛けになっていたことも思い出されます。
この種の深刻な紛争、テロの続発という事態に対し、粘り強い努力で終息へと向かわせることに成功した貴重な先例に、北アイルランド紛争はなることでしょう。