http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110527-00000130-jij-soci
同地検の猪俣尚人次席検事は「包丁の刃の大部分を粘着テープで覆い、被害者の傷害の程度も軽かった。殺意を認めにくい」としている。
同容疑者は捜査段階で、「人生を終わりにしたかった」などと供述。水戸地検は精神鑑定で刑事責任能力を調べるため、約4カ月間の鑑定留置をしていた。
殺人未遂罪ではなく傷害罪での起訴、というのは意外でしたね。記事を読む限り、殺意はあったようですから（断定はできませんが）、殺人としての実行行為性に問題があったということになるのでしょうか。次席検事のコメントでは、そのように言いたいようです。
ただ、刃の大部分が粘着テープで覆われていても、結果的に被害者の傷害の程度が軽くても、こういった通り魔が無差別に次々と人々に襲いかかる態様であれば、客観的な危険性に対する一般人の危惧感を基準にして、死亡という結果が生じる現実的危険性を認める、ということも、あり得ないことではないでしょう。そのあたりについて、水戸地検がどこまで検討を行ったのか、判然としないだけにもやもやとした疑問は残ります。
