http://www.asahi.com/national/update/1225/NGY200812250014.html?ref=rss
女性教諭は6〜7月、自宅アパートなどで中学2年の男子生徒(14)と2度、性的な関係を持った。教諭は「今年に入って学校生活などについて相談を受けるうち、メールアドレスを交換し、仲良くなっていった。保護者や生徒に申し訳ない」と話しているという。県教委はこの情報を県警に提供した。
北部の県立高校3校の男性教諭(50)や講師ら4人が8月、さいたま市であった全国高校総体に参加した際、ワゴン車で出張したのに、新幹線などを利用したと偽り、同乗した生徒12人の分を含め53万510円を交通費として不正請求していた。4人は減給10分の1(3カ月)の処分にした。
女性教諭は性欲に負け、男性教諭ら4人は金銭欲に負け、いずれも欲に負けたわけですが、犯罪としては、前者は条例違反(淫行)、後者は詐欺罪で、後者のほうが法定刑は断然重いにもかかわらず、前者は懲戒免職、県警へ通報、後者は減給程度の処分、記事を見る限り県警へ通報された形跡なし、ということで、処分としての均衡に疑問を感じますね。
以前、本ブログで
「相思相愛の抗弁」
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071029#1193588161
とコメントしたように、「淫行」については、最高裁により「広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきではなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいう」と限定解釈されていますから、真の意味での相思相愛状態であれば、愛が教師と生徒という関係を超越し、無罪、ということもあり得ないわけではありません。この深遠さは、三重県の教育委員会には難易度が高すぎるかもしれません。
これは個人的な好み、趣味の問題かもしれませんが、「今年に入って学校生活などについて相談を受けるうち、メールアドレスを交換し、仲良くなっていった。保護者や生徒に申し訳ない」と言っている女性教諭よりも、ワゴン車で出張したのに新幹線などを利用したと偽り同乗した生徒12人の分を含め53万510円を交通費として不正請求していた、という男性教諭らのほうが、人間としての醜さ、意地汚さというものを感じ、前者を厳しく処罰するなら、後者も厳しく処罰してほしい気がします。