次席検事、酔って車のドア蹴る 戒告処分

http://www.asahi.com/national/update/0326/OSK200803260058.html

次席検事は2月23日午前1時半ごろ、徳島市の繁華街で、停車中の車をタクシーと間違えて乗り込み、運転者に注意されたのに腹を立てて左後部ドアをけったという。運転者が110番通報した。

次席検事は、同地検職員らと居酒屋など3軒で焼酎などを飲んで、かなり酔っていたらしい。

酒を飲み、粗暴な行為に及ぶ、という事件は数限りなくありますが、そういった犯罪行為を厳重に取り締まる立場の、それも次席検事が、酒を飲んだ上でこのような行為に及び国民に迷惑をかけるなど、言語道断と言うべきでしょう。みっともない話で、私なら、即、辞職して責任を取ります。
戒告程度で済んでしまうことも、引責辞職する形跡がないことも、不思議です。この程度の軽い処分がまかり通ると、今後、検察庁職員が同種行為に及んだ場合、これ以上の処分ができず、酒を飲んで暴れて物を壊しても、告訴されず示談すれば戒告程度で済む、という、悪しき前例になりかねません。
比較的最近では、

法務省検事を書類送検、帰宅途中トラブルで男性を傘で殴る
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071010#1191945430

でも、示談成立を理由に迅速な起訴猶予処分になっていて、これが弁護士であれば、

傷害で弁護士逮捕=自転車の女性突き飛ばす−大阪
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070929#1191044765

と、いとも簡単に逮捕になってしまいます。
私が、酒を飲んで、六本木通りで上記の次席検事のような行為に及べば(私はそこまで愚かではないですが)、告訴があろうがなかろうが、麻布警察署は、ほぼ100パーセント私を現行犯逮捕し、「弁護士?弁護士がこんなことしてどうするんだ!馬鹿野郎!」と一喝されるでしょう。この「弁護士」というところが、なぜか「次席検事」には置き換わらないところが、この世の中の不平等ということです。
法の下では、その人の立場等により「不平等」がまかり通るということを、検察庁における処分や取り扱いを通じて知る、というのは、悲しいことではあります。