福岡3児事故死:危険運転不認定は事実誤認 地検が控訴へ

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080119k0000m040129000c.html

地検は、深酔い状態を認めず、危険運転致死傷罪を適用しなかった判決には事実誤認があると判断。2審でも危険運転致死傷罪の適用を主張する。

「厳罰を」思い届かず…遺影胸にむせび泣く父、涙の母
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080110#1199975979

映画のリーガル・アドバイザーを務めていたから、というわけではありませんが、この事件と、昨年、ヒットした映画「HERO」が、私には重なって見えるような気がしています。映画の中でも、亡くなった被害者の婚約者が、傍聴席で主人公の検事の姿をじっと見つめていましたが、この事件のご遺族も、おそらく、法廷で検事の姿をじっと見つめ、今後も、見つめ続けることと思います。その背後には、同種の事故でかけがえのない肉親や知人を亡くした人々や、この種事故に危険運転致死傷罪が適用されないことに疑問を持つ無数の国民がいて、検事の姿をじっと見つめていることでしょう。我が国の刑事司法において、検察官が果たすべき役割、期待される役割には極めて大きなものがあり、あるべき法秩序や国民の刑事司法に対する信頼を維持するためにも、歯を食いしばって持てる力を振り絞るべき場面があって、本件は正に、その真価が問われている事件ではないか、と思います。