司法修習“追試救済”やめます…質低下防止、来年から

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061012i201.htm?from=main2

司法試験合格者が1000人を超えた04年秋は1183人中46人(3・9%)、今年9月の試験では1493人中107人(7・2%)と、落第者数も割合も過去最高になるなど、修習生の質の低下に対する危機感が強まっていた。
司法試験の合格者は、10年度には現在の2倍にあたる年間3000人に増加する。同委員会は、「最低限の水準に達していない修習生に対する追試制度を維持することは相当でない」と判断、追試の廃止に踏み切ることにした。
来年から落第者は全員、司法修習生としての資格を失うことになる。1年間“浪人”して翌年の試験で全科目を受け直し、合格すれば法曹資格を取る道も残されている。同委員会では、この再試験の回数制限についても今後、検討していく。

司法研修所で教えられている内容、到達することが要求されている水準は、それなりに高いレベルで、我々が修習した頃は修習期間が2年でしたが、現在は1年半に短縮され、今後はさらに1年になりますから、期間短縮というだけでも、修習生への負担はかなりのものだと思います。
上記のような合格留保者、不合格者の増加は、そもそも司法研修所での修習によりその要求水準に達することが無理な人々が司法研修所に入ってきてしまっていることによるものと推測されます。今後、このような傾向がさらに進み、「救済」もしない、ということになれば、司法試験合格者、司法修習生増加の中で、毎年、修習修了者から数百名の不合格者が出て行き場を失う、ということも現実に起きてくるでしょう。