『もうウソつきたくない』 全面否認から一転

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050424/mng_____sya_____012.shtml

容疑者の弁護人の村木一郎弁護士は「再逮捕される直前の二十三日午前中に接見したが、『容疑を認める調書にサインはしたが、火は付けていない』と話していた。今後の公判では供述の任意性も争っていく」と話した。

こういう事件の、こういった場面での弁護人というのは、非常に難しい立場になりがちです。被疑者・被告人が、長期の勾留や厳しい取り調べに耐えかねて、やってもいないことをやったかのように記載した調書に署名・指印した可能性がある一方で、ずっと否認し、それを前提に一生懸命弁護活動を続けていた弁護士に対する申し訳なさから、真意に基づく自白を、そうではないと言い繕っていることもあり得ます。いろいろな可能性を念頭に置きつつ、被疑者・被告人の話をよく聞いて、最善(弁護士にとって、と言うよりも被疑者・被告人にとって)の弁護活動を行うしかないでしょう。